コロナ禍で落ち込む米の消費量

土鍋でホカホカに仕上げた炊きたてのご飯。

東京港区にある焼き肉店『焼肉ホルモン青一』ではランチタイムにカルビと銘柄米を使った土鍋ご飯のカルビ定食1500円(税込み)が人気だ。

佐久間みなみアナウンサー:
美味しいです。噛めば噛むほどお米の甘みが出てきます。

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焼肉ホルモン青一・秦千啓店長:
炊きたてだと甘みとかが全く違うので、お米のおいしさを非常に感じると思います。

しかし、自慢のお米も時短営業を受け、仕入れを減らしている。

焼肉ホルモン青一・秦千啓店長:
米を仕入れる量がコロナの前に比べて半分ほどに減っている

日本人の食生活が変わっただけでなく、コロナの影響も受け落ち込んだ米の消費量。

JA全農がパックご飯事業に参入

こうした状況を打破しようと、農家と生産者をつなぐJA全農が4月から参入するのがパックご飯事業。

JA全農米穀部・山本貞郎部長:
パックご飯はその中で市場が伸びてきている。

コロナ禍の巣ごもり需要も追い風となって、パックご飯の生産量は年々右肩上がり。

JA全農米穀部・山本貞郎部長:
お米の需要を伸ばしていきたい。それによって日本の米作りを支えていきたいと考えて、パックご飯参入を判断した。各産地から精米だけではなく、パックご飯にして消費を伸ばしたいというニーズがあると考える。

生産者から「銘柄米をパックご飯で商品化してほしい」との要望もあり、JA全農はパックごはん事業への参入を決めた。

保存食としての需要も高まる

また、パックご飯の業界団体によると、炊飯前に米を殺菌し無菌化包装して作るのが主流となっているパックご飯は賞味期限も1年以上と長く、保存食としてのニーズも高まっている。

都内のスーパー『生鮮市場さんよう』には、多くのパックご飯が置いてあり、新潟県産のコシヒカリのパックご飯もある。

生鮮市場さんよう・阿部芳邦取締役:
パックご飯の売れ行きとしましては、ここ数年ずっと大変よく売れております。比較的ご高齢の方が多いので、特にその層には売れております。

買い物客:
防災って感じで順繰り食べています。非常用的にも日常的にもご飯が足りないって時に使います。

手軽に食べられる保存食としても便利なパックご飯に注目が集まっている。

(「イット!」3月16日放送より)