均一じゃない良さがある…世界が認めるショコラティエの手から「極上のトリュフチョコ」が生まれるまで
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均一じゃない良さがある…世界が認めるショコラティエの手から「極上のトリュフチョコ」が生まれるまで

世界が認めるショコラティエが原点と語る極上の一粒「トリュフチョコレート」

名古屋市中区にある洋菓子店に、伝統的な製法で手作りされた人気のトリュフチョコレートがある。バニラの効いたガナッシュをほろ苦いココアパウダーで包んだ本格的な味は、多くの人に愛されている。

この生クリームの滑らかな口どけを引き出すのは、2019年に世界的なチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ・パリ」で”世界の優れたショコラティエ100人”に選ばれた38歳の職人の技と勘だ。

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名古屋市中区。桜通の北、ヒサヤオオドオリパークのすぐ横に、「ショコラトリータカス」はある。6年前のオープン以来、本格派のチョコレート専門店として知られている。

シックな店内のショーケースには、20種類ほどのボンボンチョコラ(350円~)に、様々な形でチョコの味わいを表現した生ケーキ(500円~)が並ぶ。

どのチョコレートにも、現地で調達したカカオを使用。伝統を重んじながらも、斬新な発想が光る。中でも定番が、サンジェルマンの名を冠したトリュフチョコレート(1個300円)。

女性客A:
味はもちろんおいしい。素朴な手作り感があると思います

この極上の一粒を生み出すのは高須聡さん(38)。2019年「世界の優れたショコラティエ100人」に選ばれた、世界が認めるショコラティエだ。

近年、ボンボンショコラなどのオリジナリティの高いものが主流となっている中、高須さんが原点と語るのがトリュフチョコレートだ。

機械でなく手作業でこそホロっと香る口どけが生まれる…ほどよい加減を見極める職人の勘

その形が高級食材のキノコのトリュフに似ていることからその名が付いた、伝統的な菓子トリュフチョコレート。高須さんは手間暇を惜しまず、他にはない極上の一粒に仕上げる。

まずはガナッシュ作りから。マダガスカル産のバニラビーンズをたっぷり生クリームに入れて温める。それと合わせるチョコレートは、産地の違う20種類をブレンド。ここに高須さんの香りや風味へのこだわりがある。

高須さん:
アジアのものは少しナッツのような風味がしたり、南米のものは少し柑橘系の香りがしたり

産地によって特徴があるため、ブレンドすることによりカカオの香りがしっかりし、甘すぎない食べやすいチョコレートに仕上がる。

ここへ、沸騰直前の生クリームを流し入れるが、ポイントはゆっくりと混ぜ合わせること。チョコレートは揮発性が高いため、せっかくの香りが飛ばないように慎重に溶かしていく。

チョコレートの油分と生クリームの水分を混ぜ合わせ、乳化させる。この作業はミキサーを使えば簡単だが、高須さんはあえて手作業にこだわる。

高須さん:
機械でやると、しっかり結びついたきめの細かいものになるんですけど、口の中の溶け方が面白くないというか

あえて手作業で行うことで、食べた時に口の中でほろっと香る口どけが、生まれることにこだわる。10分ほど続けると、全体にとろみを帯びてきた。

高須さん:
最初は(乳化の)変化が分からなくて、歯がすうっと入っていくような、口の中でとろっと溶けるようなチョコにならないんです

ほどよい加減を見極めるのは、経験値がものを言う職人の勘。その後枠に流し入れ、1日かけて熱を取り、固める。

フランスで出会った運命のチョコレート…「あの味を作りたい」と自らの店をオープン

愛知県で生まれた高須さんは高校卒業後、手に職をつけようと洋菓子の世界に入った。本場の味に触れたいとフランスを訪れた時、人生を決めるチョコレートと出会った。

高須さん:
言葉もわからずお店に入ったら、1つどうぞとトリュフを。こんなに芳醇に鼻を抜けるような香りがするんだと思って

今でもその時のトリュフの味を思い出しながら作っていると話す高須さん。その意味を込めて、店があった地名“サンジェルマン”というサブネームをつけた。

あの味を作りたい。その一心で、日本のチョコレート専門店のパイオニア、東京・渋谷の「ミュゼ・ドゥ・ショコラ・デオブロマ」に入社。約6年間、腕を磨いた。

そして31歳の時、自らの店をオープン。名古屋では珍しいチョコレート専門店だったが、瞬く間に人気店に。2019年には、世界で最も権威ある品評会「サロン・デュ・ショコラ・パリ」で、世界の優れたショコラティエ100人にも選ばれた。

今まで食べたことのない、カカオの味が芳醇に香る、チョコレート菓子を作っていきたいと高須さんは話す。

最後まで貫く徹底した手作業…手作りだからこその「いびつさ」が更なる美味しさを生み出す

トリュフ作りも佳境に。冷やし固めたガナッシュを一粒サイズに切り分けると、こちらも機械でなく手で丸めていく。

高須さん:
手で作ることによって完全な丸じゃないというか…。均一じゃない良さっていうものがありますので

チョコレートがうまくのったり、のらなかったり。手作りだからこその「いびつさ」がおいしさを生む。
このチョコレートは25度ほどで溶けてしまうため、体温が上がらない空腹時に行うなど、日頃から体温には気を配る。

続いて別のチョコレートで、チョコの結晶のコントロールである「テンパリング」を行う。使うチョコレートは、自らがコロンビアで見つけた3種類のカカオをブレンド。新緑を思わせるような、少しフローラルな香りがするチョコレートだ。

テンパリングで重要なのは、50度まで上げた温度を一気に下げながら混ぜること。こうすることで、チョコレートがしっかりと固まり、滑らかな口溶けや、歯切れの良さが生まれる。

いよいよ、最後の仕上げに。まずは、ガナッシュをテンパリングしたチョコレートでコーティングすると、ココアパウダーにつけジグザクに転がす。

高須さん:
手でやるので(チョコの)厚い薄いができて、1つの同じ味なんですけど複雑な味に変わる

機械と比べココアが均一につかず、その不揃いさがまた味わいをよくする。手間と時間はかかるが、何より質が優先だ。

「トリュフ サンジェルマン」(10個入り3350円)。
口に含むと、まずカカオの苦みを感じ、じんわりとガナッシュが溶け始めると、やさしい甘みが広がる。そして、バニラのコクやチョコの香りが鼻を抜ける。絶妙な素材の配合と職人の技が生みだした至福の一粒だ。

女性客B:
チョコレートって本当に活力になるというか。(コロナ禍の)こういう時に、一番私にとって欠かせない

高須さん:
今日元気がないなとか、頑張れない時に食べていただいて。そんな一粒になったらいいなと思っています

「ショコラトリータカス」は、名古屋市中区ヒサヤオオドオリパークの西。地下鉄・久屋大通駅2A出口を出た正面。

(東海テレビ)

記事 2102 東海テレビ

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