今も震災の影響が残る養殖施設
東日本大震災で、漁業施設や船舶などに多くの被害が及んだ岩手・洋野町。地震による津波が、漁港のほか、養殖施設や加工場に大きな爪痕を残した。

種市南漁協の吹切繁さんは、養殖場が復興していく様子を見て、喜びをかみしめていたという。
種市南漁業協同組合・吹切繁さん:
1年でこれぐらい元に戻ってきたな、また2年でこれぐらい戻ったなというような感じで、気が付いてみればもう10年。すぐだったような、早いような感じがします

しかし、震災から3年間は、ウニやアワビの稚貝を放流することができなかったため、水揚げ量が大幅に減り、今もまだその影響が残っている。

種市南漁業協同組合・吹切繁さん:
震災前と比べれば、水揚げ量的には半分くらいではないですかね。これからもう少し浜の方も水揚げをどんどん多くして、若い人たちが戻ってこられるような浜作りをしていければなと思っています

頼もしい助っ人…娘さんがお手伝い
海沿いにあり、県内外から観光客が訪れていた「はまなす亭」。
しかし、津波で1階部分が流出。

その後、さまざまな支援を受け、2012年に営業を再開させた。

はまなす亭・庭静子さん:
本当に早い支援をいただいているので、うちらは止まっていることが許されない。10年過ぎるのがちょっと早かったなという思いです

3年ほど前から庭さんに頼もしい助っ人が。娘の衣津子さんが、お店を手伝うようになった。
現在は、はまなす亭が運営している産直をメインに担当している。

娘・衣津子さん:
基本は今まで両親たちが築き上げてきたものを継承して、今こうして親と一緒に働ける環境に感謝だなって思っています

はまなす亭・庭静子さん:
海の人たちって本当に強いんですよ。海も強いけど、海に携わる人たちも強くて。若い人たちがウニをブランド化しようとか、ほやで生計を立てるくらいの漁師を作りたいとか、そういう思いの若い人たちがたくさんいるので、これから先楽しみだな

(岩手めんこいテレビ)