元バンドマンの男性が、雪国では珍しい「あるフルーツ」の栽培に挑戦している。
雪国・新潟県で約40品種ものアボカド栽培
モモにブドウ、そして新潟特産の西洋ナシ「ル レクチエ」など、新潟市南区はフルーツの栽培が盛んな地域。
そんな新潟市南区で、珍しいフルーツを栽培しているのが関根邦仁さん(39)。

その農業用ハウスを案内してもらうと…
桶屋美圭アナウンサー:
アボカド!珍しいですよね。新潟でアボカドって

関根邦仁さん:
新潟では、たぶん僕だけだと思う
作られていたのは、「雪国アボカド」。
アボカドといえば、暖かい地域で栽培するイメージが強いが…
関根邦仁さん:
大きな(昼夜の)寒暖差が、おいしくする秘訣と言われていれる

新潟の寒さとハウスの暖かさで生まれる昼夜の寒暖差。
さらに“鉢”を使うことで根の広がりを抑え、その分のエネルギーを実に行き渡らせる。
こうして雪国・新潟で大きく、そしておいしいアボカドを作ることに成功。
現在、約40もの品種を栽培している。

関根邦仁さん:
こちらは「ベーコン」という、皮が非常に薄い品種
桶屋美圭アナウンサー:
濃厚だけど、さっぱりしていて食べやすい

関根邦仁さん:
油分があっさりめの品種。味はしっかりしていて、アボカドの味を感じられる
続いて、洋ナシのような形の「ピンカートン」。味に違いはあるのか?

桶屋美圭アナウンサー:
甘い!「ベーコン」はさっぱりしていたけど、こちらは甘みがすごい
関根邦仁さん:
甘みだったり、濃厚な油分を感じられると思う
前職は海外ツアーも行うビジュアル系バンド!
形や大きさ・味・香り・食感など、それぞれに個性を持った奥深いアボカドの世界。
そんなアボカドを育てる関根さんの前職は…
響く重低音に、激しいパフォーマンス。
関根さんはビジュアル系バンド「OZ(オズ)」のボーカルとして、日本のみならず海外ツアーも開催し、多くのファンを沸かせてきた。


しかし…
関根邦仁さん:
解散の前、最後に出したCDで自分たちがやりたいと思う音楽や曲が全部出せた。みんな“やりきったね”という感じで、解散という形に自然となっていった

OZは、2013年に解散。
関根さんは、家業を継ぐ形でバンドマンから農家に転身した。
関根邦仁さん:
(バンドも農業も)ほかとは違う“うちはこうだ”という確立したもの、絶対的な個性がないと、数あるうちの中で埋もれてしまう。新しい作物を調べる中でアボカドにたどり着いた
せきね農園はコメやモモを生産していたが、農閑期の冬も収穫ができること、さらに雪国で作る珍しさもあり、関根さんはアボカド栽培への挑戦を決意。
苗木づくりなど、一から研究を進めてきた。
アボカド栽培をはじめて5年。種類の豊富さや質の高さから、今では全国から注文が相次いでいる。
関根邦仁さん:
1回目買っていただいて、また同じ方が買ってくださるのが本当にうれしい

超簡単!栄養満点!アボカドミルクの作り方
さらなるPRのため、最近はSNSを使って、雪国アボカドの魅力や食べ頃・食べ方などを積極的に発信している。

ということで今回は、超簡単!「アボカドミルク」に挑戦した。
関根邦仁さん:
牛乳と砂糖とアボカドを混ぜるだけ
材料はお好みの量で。あとはミキサーで混ぜるだけ。

桶屋美圭アナウンサー:
これくらい?
関根邦仁さん:
混ざれば大丈夫
あっという間にアボカドミルクの完成!

桶屋美圭アナウンサー:
おいしい。ミルクにクリーミーなアボカドが本当に合う。甘くしているけど、アボカドの風味がしっかり残っている
関根邦仁さん:
アボカドはギネスブックで“世界一栄養価の高い果物”として認定されている。さっと栄養を取るのにも、非常に使い勝手のいいドリンクだと思う
さらに、細かく割いたサラダチキンとマヨネーズ、わさび醤油で味付けした和風のアボカドどんぶりも。

主食にもデザートにもなるアボカドは、まさに万能食材。
関根邦仁さん:
たくさんの方に届けるのが、現段階での夢というか目標。失敗があっての成功じゃないけど、まだまだこれからも失敗はいっぱいあると思うし、それ以上の成功もできればいい

音楽に情熱を注いだ元バンドマンが、雪国生まれのアボカドを広げる新たな夢を追いかている。
(NST新潟総合テレビ)