新型コロナきっかけに移住したユーチューバー夫婦
2020年、大阪から高知に移住しユーチューバーを始めた夫婦がいる。新型コロナをきっかけに人生が変わった彼らの移住2年目にかける思いを取材した。
2020年8月、大阪から高知へ移住してきた新婚夫婦の塚原壮太さん(31)と妻のこなつさん(29)。

都会の喧騒から逃れ住まいを人口3500人足らずの山間の町・高知県梼原町に移した。
そんな2人の仕事はユーチューバーだ。

2人あわせて「つかはら夫婦」。リアルな田舎暮らしを発信中だ。

飾り気のない2人の動画は、ジワリと人気上昇中だ。
塚原壮太さん:
今ですか?ハッピーです!
こなつさん:
楽しいよね。
塚原壮太さん:
毎日楽しく夫婦で仕事(ユーチューバー)しながら田舎生活を楽しんでいけてるので田舎に来て良かったなとは思ってます

2人が梼原に引っ越してきたきっかけは、新型コロナウイルスの蔓延だった。
ともに兵庫県出身の壮太さんとこなつさん。就職した大阪で出会い、1年半後に入籍した。
しかし、忙しい都会生活の日々、転機が訪れたのは2020年の3月だった。
新型コロナで初めて経験したリモートワークが移住のきっかけだったのだ。
塚原壮太さん:
周りの人からはなんで?って声は聞きましたし、あとは親ですね。親は一番心配してましたね。会社員時代のままであれば安定した生活はできたと思いますけども、そうではなくて僕は妻と一緒に働いて挑戦してみたいなという気持ちがあった

おいしいお酒や食に惹かれた高知を移住先に選択。引っ越してみると意外なことの連続だった。
<その① 家賃が激安>
移住政策に力を入れている梼原町の協力もあり、空き家をリノベーションした3LDKの家は、庭付きで、家賃ひと月1万5000円。

<その② 食料が自給自足できる>
ご近所の畑を借りて野菜の収穫をしたり、おすそわけをいただいたり。

<その③ 地域の人とすぐ仲良くなれた>
ご近所さん:
さあ飲もうか
こなつさん:
飲みましょー
塚原壮太さん:
お酒持ってきてはるじゃないすか
ご近所さん:
持ってきたよ
収穫した野菜で鍋パーティー。カメラを手に乾杯する壮太さん。この日の様子も後日ユーチューブで公開された。


こなつさん:
大阪ではほとんどマンションで隣に誰が住んでるのかも分からなかった状況の中(梼原では)外に出れば挨拶してくれる人がいたり、お裾分けを持ってきてくれる人がいたりとか、こういう日々のご近所さんとのつながりを感じて、心があったかくなります

自分たちの田舎暮らしがヒントになるのでは
移住を考えている全国の人たちにとって、自分たちの田舎暮らしがヒントになるのではと2人は考えている。
しかし、駆け出しユーチューバーの収入はごくわずかで貯金を切り崩しながらの生活。それでも暮らしていけるのは、ご近所さんの助けがあってこそと言う。
新型コロナで飲食店に時短要請が出されるような状況に田舎暮らしのユーチューバー夫婦は難しさも感じている。

塚原壮太さん:
町に迷惑の掛からないようにだけはして仕事をしていきたいなと思ってます
コロナ禍で移住2年目となる2021年。2人はさらに夢を膨らませる。
こなつさん:
今実際、田舎って空き家がまだまだ数多くあるっていう現状もこちらに来て知ったので、空き家の改修か再生事業みたいなこともやっていけたらいいなというのは2人でいつも話してます

コロナをきっかけに変わった人生。これからもマイナスをプラスに変えながら二人三脚で歩んでいく。
(高知さんさんテレビ)