全国初の24時間営業スーパーとして地域に愛されてきた北九州市の“丸和”が、70年の歴史に幕を下ろし、多くの市民が思い出多きスーパーに別れを惜しんだ。
旦過市場の“丸和”70年の歴史に幕
北九州市小倉北区の『旦過(たんが)市場』の一角にあるスーパー『ゆめマート小倉』が、10月31日で営業を終了し、70年の歴史に幕を下ろした。

『ゆめマート小倉』の前身『丸和小倉店』は、経済白書で「もはや『戦後』ではない」と記述され話題になった1956年(昭和31年)に開店。1979年(昭和54年)には、全国初の24h営業を始め、深夜に食材を買い求める飲食店業者らに親しまれ、街の賑わいを支えてきた。

2022年(令和4年)4月と8月に相次いで起きた旦過市場の大規模火災では、2度とも奇跡的に延焼を免れた。

数々の苦難を乗り越え70年もの間、市民に愛されてきたスーパーだが、建物の老朽化などを理由に遂に閉店が決まり、10月31日、惜しまれつつ最後の営業を終えた。
最後の営業日、殆ど商品が残っていない店内には「最後を見届けようと思って来ました」と話す男性客や「さみしいですよ、やっぱり。最後の思い出に」と足を運んだ女性客など、大勢の人達が買い物に訪れた。

また、店の前に設置されたメッセージボードには、閉店を惜しむ人達の声で埋め尽くされていた。
『よちよち歩きの時から来ていました』
「20歳の頃から来ていた」と名残惜しさそうな常連の女性客。

「若い頃、会社帰りに寄せてもらっていて、買い物をしていたので『ありがとうございました』って書きました」と多忙だった日々を振り返りながらメッセージを記した女性。

中には『よちよち歩きの時から来ていました』などと記されたメッセージもあり、このスーパーが、いかに長い間、地域の人達に愛され生活を支えてきたかが伝わってくる。

最後のセレモニーでは、『ゆめマート小倉』黒岩修司店長が「皆様と紡いだ絆、感謝の気持ちは、無くなることはございません。長い間、丸和小倉店・ゆめマート小倉店、本当に本当に有難うございました」と挨拶すると、集まった人達から大きな拍手が贈られた。

旦過市場では現在、火災後の再整備事業が進められていて、『ゆめマート小倉』がある区画は、2028年度から建物の解体などが始まる予定だ。

店を運営する『ゆめマート北九州』は、「旦過市場周辺への再出店は未定だが、前向きに検討していきたい」と話している。
(テレビ西日本)

