鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原発をめぐり、住民らが運転差し止めを求めている裁判の控訴審の第1回口頭弁論が10月30日、福岡高裁宮崎支部で開かれた。提訴から14年半、原告団が控訴審に臨んだ。
約3000人が原告となった裁判
この裁判は2012年、県内外の約3000人が原告となって起こしたものである。川内原発で事故が起きた場合、住民の生命や健康に重大な被害を及ぼす危険があるなどと主張し、国と九州電力に運転差し止めを求めている。
2025年2月、一審の鹿児島地裁は「具体的な危険性があるとは認められない」などとして、原告の訴えを退けた。これを不服として、原告のうち165人が控訴した。30日から福岡高裁宮崎支部で控訴審が始まった。

「安全性は裁判所自体が審査すべき」
控訴審で原告側は、一審判決が原子力規制委員会の基準を原発の安全性の根拠にしている点を問題視した。「安全性は裁判所自体が審査すべき」などとして、判決の破棄を求めた。
一方、国と九電側は、控訴を棄却するよう求めている。
原告団「年月が経てばたつほど危険性が増している」
口頭弁論の後、原告団は会見を開いた。設備の老朽化などから、原発事故の危険性は増していると訴えた。
原告団の森永明子団長は「(原発は)年月が経てばたつほど危険性が増している。この裁判が無ければ、もっと忘れてしまっていた」と語った。

提訴から14年半が過ぎた今も、裁判は続いている。控訴審で原発の安全性がどのように判断されるのか、今後の審理が注目される。

