映画「ぼけますから…」父・良則さんの100歳を祝う

11月1日、広島・呉市で開催されたイベント。

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信友直子監督:
映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」の監督をしております、信友直子です

映画のファンに向け、父・良則さんの100歳を祝うイベントをオンライン配信した。

信友直子監督:
「100歳おめでとう」って、みんなが言いよってじゃけ、何か一言お願いします

父・信友良則さん:
こんなに盛大に祝ってもらうとは思いもしませんでした。どうもありがとうございました

信友直子監督:
お父さん、泣きよん?

父・信友良則さん:
感激しとるんよね

認知症の母・95歳の父の「老老介護」をありのまま撮る

東京に住む信友監督が、広島に帰省するたびに両親を撮り続けた、映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」。認知症となった母、耳の遠い父による「老老介護」だ。

ーー映画の1シーン

信友直子監督:
これどうするん?この3つは

母・文子さん:
これ(薬)飲むんよ

信友直子監督:
さっき飲んだじゃない

母・文子さん:
飲みゃせんじゃろ

信友直子監督:
さっき飲んだよ

母・文子さん:
飲まんじゃろ

映画は、夫婦のありのままの生活を映し出す。

父・良則さん:
こりゃもう、運命よ。定めじゃわい

「ぼけますから、よろしくお願いします。」は、親子3人の1200日を記録した物語だ。
公開から大きな反響を呼び、これまでに18万人を超える観客を動員。
ドキュメンタリー映画としては、異例の大ヒット作品となった。

映画の公開から2年。

信友直子監督:
普段のドキュメンタリー映画を好きで見る層とはまた別の層の方たちが、近所のお爺ちゃん、お婆ちゃんの様子をちょっと見るというふうな感じで見てらっしゃるのかな。ドキュメンタリー映画という範ちゅうを超えた広がりをしているなというのはすごく感じました

「ええ女房をもろうた」 映画のその後の物語

物語は続く…
2018年10月、映画が公開される1カ月前、母・文子さんの姿は病院にあった。

父・良則さん:(当時97歳)
おっ母や。早く良うなっての

母・文子さん:(当時89歳)
手がかかるようになってごめんね

父・良則さん:
そんなことはないよ

映画を楽しみにしていた文子さんが、脳梗塞で入院したのだ。
良則さんは、文子さんがいつ家に帰ってきても自分が面倒見られるように、体力づくりに余念がなかった。

しかし2020年6月、文子さんが危篤状態に。

信友直子監督:
もう頑張らんでもいいんよ。お母さんありがとうね

父・良則さん:
長いこと世話になったなぁ。ありがとね。わしもええ女房をもろうたと思うとります

文子さんは、眠るように息を引き取った。享年91歳。

「最期に悔いは全くない」次の物語は100歳の父と

信友直子監督:
愛する夫に、「ええ女房だった。ありがとう」って言ってもらえて旅立てたというのは、すごく幸せだったんじゃないかなと思うので、最期に悔いは全くないです

60年連れ添った妻を失った良則さんは…

信友直子監督:
映画になってなかったら、母が亡くなったあとに結構ショックだったりすると思うんですけど、「お母さん残念じゃったね」というのを呉の街の皆さんから声をかけて頂けるので。地域の人たちとのふれ合いが、100の年寄りにしては珍しくたくさんできているので、それは生きがいにつながっていると思います

信友監督は、今もカメラを回し続けているという。次は、どのような物語が描かれるだろうか?

信友直子監督:
100まで生きる言っていたけど、100になりましたけど、こらから先はどうしますかね?

父・良則さん:
まぁもうちょっと生きたいと思います。ここまで生きるとは思いもしまへんでしたけど、もうちょっと頑張ろうと思うとります

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」のDVDは、11月27日から発売されている。

(テレビ新広島)