「アウト」の相場観わかっていた
簗氏の更迭についてメディア各社は高市総理が「続投方針を転換した」と伝えたが、自民党内では週刊誌の例の音声が出た時点で「これはアウト(辞任は不可避)」という見方が一般的だった。
この手の「アウト」なスキャンダルでは当事者の閣僚も任命した総理も「もしかしたら大丈夫かも」と必ずネバるのだが、たいてい国会運営が行き詰って辞任に追い込まれる。

問題になった簗氏の「道路予算カット」発言については、14日の衆院予算委で参政党の和田政宗議員が自身の体験をもとに説明していた。
和田氏は自民党時代に道路担当の国土交通政務官を務め「与党議員がどのように要望活動を行い、どのように国交省側が受けるのか知っている」と前置きした上で、「国会議員が政治力を使って単独で働きかけを行っても予算の増減はない」と明言した。これは実はみんな知っている話だ。
つまり簗氏の電話一本で国交省が道路予算を半分に削るようなことはない。ただそれを口に出して「カット」と言ったらそこで「アウト」である。「それを言っちゃあおしまいよ」というやつだ。
永田町ではアウト(辞任)とセーフ(逃げ切り)の相場観というのはみんな大体わかっており、今回は明らかにアウトのケースであった。
アウトであるがゆえに、与党が過半数を持たない参院で野党が簗氏の問責決議案を出せば可決される可能性が高かった。それでも簗氏が辞めない場合16日と19日の参院予算委は野党議員が欠席するため開かれないか、野党なしの審議となった。
今国会の最大焦点は消費税減税法案で、与党側は参院予算委が終わった翌日の20日にも衆院で審議入りしたいのにそれが遅れたり、最初から国会が不正常になるのは困る、というのは最初からわかっていた。
つまり予定通りの更迭だったのだと思う。ただ野党の簗氏に対する追及は意外だったが「及び腰」に見えた。

