新型コロナ“若者世代”が注意すべきポイント

12月4日、新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は1,400人を超え、東京都では新たに449人の感染者が確認された。

感染拡大が続く新型コロナウイルスだが、「20~50代が意図しないままに感染拡大につながっている可能性がある」という分析結果から若い世代の行動が改めて注目されている。

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石本沙織キャスター:
20代の死亡例は2例となっています。今年の5月、20代で初めて亡くなったのは、力士の勝武士関(28)でした。

加藤綾子キャスター:
いたずらに煽ってしまうのも良くないと思いますが、今後、10~20代で死亡が増える危険性があるのかどうか…

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
(若者は)比率としては、重症化したりお亡くなりになることは少ないとは思うのですけれども、最近ちょっと若い人が「私たちにとっては風邪みたいなものだ」ということで、あまり恐れることなく出歩いたり接触する機会も増えていますので、こういうこともあるんだということは若い人たちにも知っていただきたい。

加藤綾子キャスター:
軽視すべきではないということですよね。

「家族以外に感染させた人」は10~50代が約9割

また、全体の感染者数も「高止まり」の状況が続いている。

12月4日の東京都の新規感染者数は449人、そのうち20代は107人。

20代に多いとみられている無症状の陽性者は、東京都では全体の感染者の急増とともに増え続け、1カ月前の陽性者数と比べると倍以上となっている。

こうした中、3日に開かれた新型コロナウイルス対策を専門家が助言する「厚生労働省アドバイザリーボード」でも若者に関する指摘があった。

2020年1月から8月に自治体が移動歴を公表していた約2万5000人の感染者を調べたところ、県をまたいだ移動歴のある感染者の中で「家族以外に感染させた人」は10~50代では89%、そのうち20代が33%をしめているという結果が出ている。

この結果についてアドバイザリーボードの脇田隆字座長は「20~50代の社会活動が活発な世代で、移動歴のある人による二次感染がその他の世代と比べると多いという分析があり、本人は意図しないままに感染拡大につながっている可能性がある」と指摘した。


加藤綾子キャスター:
でも、国も「移動してもいいですよ」というような策をとっていたので、若者だけが悪いわけではないんですけれども……ただ、慎重にならないといけない現状で今の言葉はどう受け止められますか?

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
高齢者の方々あるいは病気を持っている方々に対してはGoToトラベルも少し控えていただくということでメッセージが出たのですけれども、やはり若い方も現実にこういう問題がありますので少し考えていただくと。それからもう一つはご自身の健康についても考えていただきたいし、今は調査中ですが後遺症の問題もありますよね。

加藤綾子キャスター:
後遺症は結構長引くという声も上がってますよね。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
重症化せず軽く済んだ人でも後遺症が残ることもありますので、若い人たちはご自身のため特にそういうことも意識していただきたいですね。

明治大学・齋藤孝教授:
若い人は移動距離が結構長いんですよ。大学に県をまたいで通うことあるので、やっぱり後期も9割方オンラインにしているんですね。感染者の行動パターンを知りたいというのはありますね。例えば夜の街で飲んでいるのか、あるいは集団で動いていたのかとか、そういうことが分かると若い子たちも「この行動はやめよう」とかそういう抑制になる。全部を禁止することはできないですから。

加藤綾子キャスター:
若者というひとくくりですべての行動を禁止するということではなくてですよね。これまで重症化しやすい高齢者にうつさないためにと言われてたんですけれども、自分自身を守るためにも少し気をつけなければいけないと。

石本沙織キャスター:
若者への発信ももう少し強くしていかなければいけないということですね。

(「イット!」12月4日放送分より)