佳子さまや悠仁さまの成長をご実感

--問4 ご家族の近況について。新型コロナウイルスで外出の機会が減る中で,ご家族での時間が増えたかと。どのように過ごされたのか,エピソードも交えてご紹介を。佳子さまの今後の活動に期待されることや,就職や結婚のご予定について,来春には中学3年生となられる悠仁さまの成長ぶりや,進学先を含めた教育方針についてもお聞かせを。

秋篠宮さま:
恐らく主として緊急事態宣言が出て,皆が外に出なくなってからのことだと思いますが,私自身は確かに外出したり,それからどこか地方に行ったり,また海外に行ったりということもありませんので,自宅にほとんどいたわけです。家族もほとんどが外出せずに過ごしていたわけですけれども,それほど実感として以前と違うというのはないんですね。

秋篠宮ご一家 11月14日撮影 
秋篠宮ご一家 11月14日撮影 
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ただ,よくよく考えてみれば,普段だったら学校に行っている長男がお昼時にいて顔を合わせる,これはそういえば今までなかったことですね。それから,娘たちも外出していませんから,顔を合わせて話をする機会というのは確かに多かったと思います。かといって大きく違っているという感じは私は持っていません。

また,一つ言えるかなと思うのは,家の中にずっといたりすると,運動不足にもなりますので,私もできるだけちょうどいい時間帯に歩くことにしていたんですが。それについては一人で歩いていることもありますけれども,妻と一緒に歩く機会もあるわけですね。
特に妻と一緒に散歩するということはですね,以前よりもこの間大分多かったなと思います。過ごし方については,どうでしょう,そうですね,それくらいでしょうか。また何か思いついたらお話ししたいと思います。次は。

秋篠宮ご夫妻 11月14日撮影 
秋篠宮ご夫妻 11月14日撮影 

記者:
佳子さまの今後の活動自体や就職や結婚のことについて。

秋篠宮さま:
次女のことについてですけれども,彼女もこの間いくつかの行事を担当していました。これは実際に現地で行われるものに出席するということではなくて,例えばメッセージを寄せるとか,後はビデオメッセージですか,でもって気持ちを伝えるとかそういうことですけれども,やはり相当一つ一つ熱心に私は取り組んでいたと思います。今後についてもですね,私は今の気持ちを大切にして一つ一つ丁寧に進めていってくれることを期待しております。

就職については,私は今時点で聞いていることはありませんので,ここではお話はできません。また,結婚につきましては,これも聞いていないわけですけれども,もし彼女が結婚について何らか私もしくは私の妻に話をしてきましたら,その時は時間をかけてゆっくりと話合いをしていきたいと思っております。後は。

眞子さまと佳子さま 10月6日撮影 
眞子さまと佳子さま 10月6日撮影 

記者:
悠仁さまの成長ぶりや,進学先を含めた教育方針について。

秋篠宮さま:
そうですね,特に今年は先ほどお話ししたように,毎日,もちろん毎日顔を合わせているわけですけれども,顔を合わせることが多かったですね。顔を合わせることが多く,つまり一緒にいることが多いとなかなかこう,成長,どういうところが成長しているのかは分からないですね。

ただ確かにちょっと前と比べると背も少し伸びたような気がするとか,何て言うんでしょう,少しずつのものがあると二つの地点を比べてみると結構大きく違ってたということがあるわけです。

何かこう成長ぶりについてないかなと思いを巡らしているのですが,一つありましたのは,これは比較的最近つい先日のことですね,妻と恐らく大統領選のニュースを見ていた時なんでしょうかね,日本との時差の話をしていたんですね,東海岸と西海岸。

その時に私があの場所は時差が日本とは何時間で,こちらの場所は何時間,つまり東海岸と西海岸で時差の話をした時にですね,急にそこに意見を言ってきまして,日本が東経135度であちらは西経何度であって,計算すると絶対に合わないと言われましてね,それで確かに言われてみれば15度違うと1時間違うなとかですね,思いながら,もう一回私もネットで確認して,確かに私が言ったことは全く逆を言っていたわけなんですね。

そういう時にすぐ反応して意見を言うようになったというのは,一つの,以前と比べると成長しているのを感じる時かなと思いました。進学先につきましては,これは本人とよくよく相談しながら決めていきたいと考えております。以上です。

秋篠宮ご一家 11月14日撮影 
秋篠宮ご一家 11月14日撮影 

1年振り返って印象的な出来事

--問5 今年は新型コロナウイルスの影響で,一斉休校や経済の停滞,東京オリンピック・パラリンピックの延期など,社会や人々の生活が大きく変わり,7月の豪雨災害では大きな被害が出た。一方,皇室では上皇,上皇后両陛下が3月に仙洞仮御所に引っ越されるなど環境の変化があった。この1年を振り返って印象深かった出来事は。

秋篠宮さま:
この1年というと,ほとんどCOVIDのことになってしまいます。昨年末ですね,年末に原因不明の肺炎という形で確か報道されましたね。そういうのが報道されてから日本で感染が確認されたのが1月ですか,本当にすぐだったわけです。

私自身当初はそれほど気にしていたわけではないんですけれども,そのうちにどんどん広がってきて,しかもいろいろ話を聞いていると,かなりその肺炎の症状にしても間質性肺炎のような状況が出てるとかですね,これは相当大変なことになってきたなというふうに感じました。

そのような中で,日本国内においても感染者が広がる中で医療機関が本当に懸命になって誠心誠意,重篤者・重症者の治療に当たることをしているわけですね。これはとにかく重症者が増えれば増えるほど病院自体がひっ迫,病床をどんどんそれで取っていきますから大変なことになるわけです。

そして今,つい最近また感染者数が非常に増えてきて,しかもリスクが高いといわれている高齢者にも感染者が多くなってきました。こういう中で,病院の受入れ,それからそれに当たるスタッフの人たちのことが非常に気にかかっています。そしてまた本当に日夜献身的にですね,このことに従事している医療関係者には頭の下がる思いであります。

このCOVIDはそういう医療の問題とともに経済活動への影響も非常に大きいですね。やはりこれによって,様々な業種・職種で大変な思いをしている人たちがたくさんいるということも私にとっては心配です。

例えば本当に総論的にそういうことが分かっていますけれども,実際に私の知っている,例えばなじみのあるお店自体が閉店になったりとか,それからそうですね,例えば,農業生産をしている人たちが取引をしているところがクローズしているために困っているとかですね,そういう話を実際,そういう立場になっている人たちからの話を聞くと,より一層その深刻さというものを感じるようになりました。

あとそうですね,この間例えば中学生であったりとか,高校生であったり,それから大学生であったり,様々なその全国規模のコンクールとか大会とか,そういうものが中止になっています。とにかくその人たちにとっては本当に短い期間しか,そこに参加することができないわけです。そういう人たちにとっても,このコロナ禍というのは非常に残念なことだっただろうと推察しています。

そしてもちろんそういう全国的な催物もそうですけれども,学校における授業,これも例えば大学などは今でもオンラインで行ったりしていますね。そうするとそういうものというのは,個人個人の通信環境によってもかなり左右されますし,いろいろなところで必ずしも全員が平等にできるわけではないのではないか,ということを思ったりもいたしました。

そうですね,そのほかにも多分このコロナ禍においてはいろいろなところに影響が出ていますので,これは何とか早い時期に収束してほしいなという願いを持っています。幸い治療法とかは初期に比べると,大分いろいろなことが分かって,確立してきたということは聞いておりますけれども,やはり安全なワクチン,そして治療薬というのが待たれます。

本当にこの1年は,そういうCOVID関係が中心になるわけですけれども,それ以外で思い当たるのは,一つは地球の歴史において,その時代の名称に日本の地名が付いたというのがありましたですね。

最近地磁気が逆転している状況が一番よく残っているということで,千葉の市原市ですか,そこがチバニアンという日本の地名が付けられたということは非常に印象深いことでしたし,またスーパーコンピュータ,富岳ですね,富岳がTOP500で6月に続いてつい先日もまた1位になったということで,これも大変いいニュースだと思います。これが様々な事柄に利用されていくといいなと思っています。

そしてもう一つ,これは国際的な賞ですけれども毎年スウェーデンで行われるストックホルム青少年水大賞というものがあります。これは,日本で行われる水大賞,青少年の水大賞で1位を取ったところが向こうに行って,プレゼンテーションをして,それで競うというわけですけれども,今年はこういう状況ですのでそれらがオンラインで行われました。

そうしましたところ,そのオンラインでのプレゼンテーションが済んだ後の発表でですね,日本の青森県の名久井農業高等学校ですけれども,そこがグランプリを獲得したと。
これは2004年でしょうかね,沖縄県の当時の宮古農林高等学校がグランプリを獲得して以来の大変な快挙だと私は思います。

また,その時に高校生が行ったテーマが農業生産,特にアフリカとかですね,そういうところの農業生産に寄与,貢献するということを目的にして,多機能の集水システムを集水とともに土壌流出も抑えるわけなんですけれども,それを日本の伝統的な工法,三和土(たたき)というものがありますけれども,それを使ってみたらどうかというのでいろいろ実験をしながら開発したということで,今後もしそういうことが実際に使われるようになれば,それこそいろいろなところでの農業生産に貢献するでしょうし,またそれをこの古くから日本にあった技術を使ったということも非常に興味深いことで,私としてはそのことを大変喜んでおります。今思いつくものでは大体以上であります。

記者:
ありがとうございました。

関連質問 眞子さまのご結婚などについて

関連質問1
--3問目の御回答の中でお二人の結婚を認めるというふうに殿下お話しになった。去年の会見ではそのことについて眞子さまと話し合う機会は無いというふうにおっしゃっていたが,この1年間の間でお話合いをされたり,また,どんなことをお話しになったのかお伺いできれば。
また,多くの人が決して納得して喜んでくれる状況ではないと思うというふうに先ほどおっしゃっていたが,そのために以前殿下が指摘されていたその問題をクリアして解決することが必要との考えについては今は,どのようにお考えか。

秋篠宮さま:
この間,娘ともいろいろと話す機会がありました。認めるというふうに申しましたのはそういうことの話合いも含めてのことです。また,多くの人が納得し喜んでくれる状況の前提として,今までもあった問題をクリア(するために)相応の対応をする必要があると申しました。

私自身,これは人の家のことですので詳しくは知りませんけれども,じゃ,対応を全くしていないかと言えばそんなことはないと思います。そうですね。ただ一つ言えるのはそれはいろいろな対応をしているとしてもですね,やはりそれが見える形になるというのは必要なことではないかなあというふうに思っております。

関連質問2
--殿下は秋篠宮家当主という立場を維持された。当初の議論,皇室典範改正前の議論では,殿下が内廷皇族として皇太子もしくは皇太弟という地位といいますか称号を得て内廷皇族になられるという案も検討されていたが,殿下の意向もしくは希望という面も踏まえて最終的には秋篠宮家当主という立場を維持されたという御指摘もあるが,殿下御自身はこの宮家当主という立場を維持されたということについて,どのようにお考えか。

秋篠宮さま:
私自身はやはり約30年間,秋篠宮という一つの独立した宮家が続いており,それに対しては非常に愛着を持っています。したがって,秋篠宮家当主ということについては,私自身もそれは維持していきたいと思っていました。

一方,おっしゃった内廷皇族になるという話はどこかで出ていたのかもしれませんけれども,皇太子とか皇太弟とか名称はともかくとして,恐らく内廷皇族になるというのは少し違うのではないかというのは意見として結構あったと私は記憶しています。よろしいですか。

秋篠宮さま 11月14日撮影 
秋篠宮さま 11月14日撮影 

関連質問3
--眞子さまの結婚のことで先ほど,一連のトラブルについては目に見える形での対応が必要だとおっしゃったが,やはりこれから若い二人が御夫婦で家庭を築いて将来を歩まれていく上で,やはりきちんとした形で結婚のスケジュールが延期されたことについて,その原因になったことについて御本人たちが御説明されることというのは必要じゃないかなと思うが,その辺については殿下はどのようにお考えか。

秋篠宮さま:
実際に結婚するという段階になったら,もちろん,今までの経緯とかそういうことも含めてきちんと話すということは,私は大事なことだと思っています。

記者:
やはり,お父様のお立場としてはお嬢様,あとお相手のお気持ちを今は尊重したいというかそういうお考えで認めるということでしょうか。

秋篠宮さま:
そうですね。どの段階というのがいろいろあるかもしれませんけれども,私は,特に結婚と婚約は違いますから,結婚については本当にしっかりした確固たる意志があれば,それを尊重するべきだと私は思います。これはやはり両性の合意のみに基づくということがある以上,そうでないというふうには私はやはりできないです。よろしいでしょうか。

秋篠宮さま会見動画【全編ノーカット】

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