高市総理が17日に行った、内閣改造では、内閣府特命担当大臣が担う所掌事務について、消費税担当、クマ被害対策などが新設された。
一方、クールジャパン戦略担当の名称は廃止、また総務大臣が、地方創生を兼務するなど、閣僚の担当を大幅に変更・整理するなどした。
政権幹部は「スクラップアンドビルドで、時代に合わせて変えていく」と内閣改造の狙いを強調した。
◆多すぎる担当を「整理」人事
2025年、高市内閣で初入閣を果たした当時、黄川田内閣府特命大臣は就任会見で自身の担当について「ものすごくたくさんあるので驚いた」と本音を漏らしていた。
担当した「特命」は12にのぼり、沖縄・北方、消費者及び食品安全、こども政策、男女共同参画、地域未来戦略など多岐にわたった。
従来は内閣が代わっても「担務は前例にならい、だいたいそのまま引き継がれてきた」(政府関係者)というのが実情だった。
今回、第2次高市改造内閣では、黄川田大臣がこれまで担当してきた「地域未来戦略」は総務大臣が担当。
この担当変えの狙いについて政府関係者は「総務省の地方行政部門と連携し、現場ニーズに応じた施策を推進するためだ」と話している。
あわせて「地方創生」も兼務させるなど、大臣職務の整理効率化を狙った人事となった。
◆AI→デジタル大臣 防災大臣→復興大臣と一本化
また、これまで「AI戦略」を兼務していたのは経済安全保障担当大臣だったが、今回の内閣改造では、デジタル大臣が兼務。
AIの利活用とリスク対応の両面を一人の大臣に統合して強化を狙う。
同時に、科学技術政策やサイバー安全保障などの先端技術も、経済安保大臣からデジタル大臣が兼務する体制に改めた。
政府関係者は「経済安保大臣はサプライチェーン問題に専念する体制とした」と従来の担当をスクラップ&ビルドした形だ。
また、地震・豪雨災害が頻発する中、防災大臣を復興大臣と一本化した。
11月に防災庁が発足することを見越した担当の統合だ。
高市総理は、新内閣についての記者会見で「これまで以上に福島の復興に力を発揮してもらう」「事前防災予防保全から復旧復興まで我が国の防災力を強化する」と防災+復興とした人事の目的を強調した。
◆新設担当「クマ被害対策」「コンテンツ」
今年は、全国でクマ出没に伴う人的物的被害が広がり社会問題となった。
こうした中、新設されたのが「クマ被害対策担当」だ。
これまでの環境大臣の所管を、特出して新設し「時代に合った」大臣担当とした。
また、日本のアニメやゲームなどの産業を支援する「コンテンツ戦略担当」も新設、デジタル大臣が兼務となった。
さらに法務大臣の兼務として新設されたのが「法制度検証・改革担当」だ。
これについても高市総理は会見で「現在の法制度を総点検し、時代の変化に合わせた法制度改革を行うため」だと掲げた。
さらに「AX社会実装担当」を経産大臣に、「CBRNEテロ対策担当」を国家公安委員長が兼務するなど、時代に合わせた新設担当が随所にみられる内閣改造となった。
これらの担務の改廃、変更などについて、総理周辺は「政策実行のための前例のない抜本的な再配置、新設だ」と内閣改造の狙いを強調している。
