内閣改造を前に高市総理が実施した「役職希望アンケート」に、自民党内で期待と戸惑いが交錯している。派閥主導だった従来の人事からの変化として期待される一方、適材適所の実現に疑問の声も。連立参加後初の入閣を見据える維新のキーパーソンにも本音に迫った。
「令和8年役職希望アンケート」に戦々恐々
令和8年役職希望アンケート。
一般企業の希望調査を思わせるこのアンケートが、この先の日本の舵取りに大きな影響を及ぼす可能性も出てきた。
大岡敏孝議員(衆院当選6回):
ええ、私の所にもメールで届いています。
先日、FNNの独自取材にこう語っていたのは、自民党の現役国会議員。
届いたアンケートの内容を詳しく見てみると…
大岡敏孝議員(衆院当選6回):
こうやって党の役職とか、政府の役職とかっていうのをやると…
国交省、環境省、防衛省などの省庁を選ぶと、次に大臣、副大臣、政務官などの役職を選択。さらに、そのポストを希望する理由を書くよう促される。
実はこれ、今週17日にも行われる高市内閣の改造人事や、自民党の役員人事にも関わるポストの希望調査。届け先は高市総理その人だ。

当選2回以上の自民党衆院議員に送られ、政府、党、国会の委員会などのポストを選択でき、第5希望まで提出できるという。
派閥推薦からアンケート重視へ方針転換
大岡議員はアンケート提出前、これまでの経歴を生かすか、地元への貢献につながるポストを希望するかで頭をめぐらせていた。

大岡敏孝議員(衆院当選6回):
滋賀県の自衛隊の基地っていうのは全て私の選挙区にあるんですね。(一方で)自分がやってきたことをさらに磨きたいというのもあるし…
歴代の自民党政権では、こうした役職希望のアンケート自体は行われてきたものの、最終的には各議員の希望を派閥が取りまとめ、派閥のトップが推薦する形が取られていた。

ところが、麻生派を除く派閥がなくなったこともあり、高市総理は今回、集まったアンケートをもとに人事を決める方針を明確にしたのだ。
8月25日にアンケートが締め切られると、総理は…

高市総理:
全てのアンケートを拝読させていただき、自民党の豊富な人材力を実感した。
一方で、アンケートを提出した議員たちはこう語る。

宮路拓馬議員(衆院当選5回):
適材適所、実力本位というふうに聞いていますし、人事というのはそもそもそうあるべきものだと思っていますので、そのような考えで行われるものと期待しています。
提出しなかった議員からは後悔の声も…
提出者からアンケートの効果を期待する声が上がったのとは対照的に、提出しなかった議員からは後悔の声も聞かれた。

自民党議員A(衆院当選8回、 閣僚経験者)「大臣までやった人間が出すのは恥ずかしいと思っていた。総理がそこまで読み込むとは思わなかった。書いておけば良かった」
大臣や党役員などの希望を募る今回のアンケートは、歴代の総理経験者にも送られた。

取材によると、岸田元総理は白紙で提出。
そして麻生元総理と石破前総理はどちらも提出しなかったという。
また、アンケートを提出した議員の中には、政権の要となる官房長官ポストや幹事長ポストを希望した人もいたというが、党内からは次のような声も。

自民党議員B(若手、衆院当選3回)「アンケートだけじゃ適性なんて分からないと思う。結局、総理と官房長官の“知っている人”が登用されるんじゃないですか」
連立パートナーの維新が狙う「維新らしいポスト」
そして、今回の内閣改造でのもう一つの注目は、高市政権発足後、初めて閣僚を送り込む日本維新の会。

FNNは維新側のキーパーソンの一人でもある、遠藤総理補佐官に単独取材を試みた。

遠藤敬 総理補佐官(日本維新の会所属):
あのポストくれだの、これをくれだの、これ一切していませんから。これはもう逆にきょうFNNさんで初めて言うんかな 。
しかし、希望するポストについて詳しく聞いてみると本音も…。

遠藤敬 総理補佐官(日本維新の会所属):
『維新らしいポスト』っていうのは、逆に国民側から見ても分かりやすいんじゃないか。大阪の改革とかね、既得権益に切り込んでいくとか、規制改革とかね 。
(「イット!」9月14日放送より)

