長期金利が約30年ぶりの高水準となり、住宅ローン金利の上昇に対する消費者の不安が高まっている。宮崎市の住宅メーカーでは、利用者の多くが低金利な変動金利を選択しているものの、今年度に入り月々の返済額増加や今後の金利動向に関する相談が相次いでいるという。金利上昇を見据えた慎重な資金計画の策定が求められる中、住宅市場の現場やファイナンシャルプランナーなど専門家の見解を追った。
住宅営業の現場に届く切実な声
注文住宅事業などを手がける宮崎市の住宅メーカー「アキ・ハウジング」。営業現場には購入を検討する人からの不安の声が届いている。

アキ・ハウジング住宅営業部部長 中村赳留さん:
「金利上昇によって月々の返済金額がいくら上がるのか」とか、「今後も金利は上昇していくのか」といった質問が今年度に入って多く見受けられる印象。

現在、住宅ローンの店頭金利は固定金利が2~3%台、変動金利が0.9〜1%台で推移しており、同社の顧客の多くは利率の低い変動金利を選択している。
同社の試算によると、4000万円の住宅ローンを40年返済で組んだ場合、金利が0.25%上昇するだけで毎月の返済額は約5000円増加する。
アキ・ハウジング住宅営業部部長 中村赳留さん:
月々の金額で考えると1000円単位には見えるが、それが40年、50年続くとなると総返済額でも変わってくるので、そういったところも弊社では気をつけてお客さまに提案している。
「買い急ぎ」を避ける提案
同社では住宅ローン金利上昇による新築着工への影響はないというが、今後の金利上昇を見込んだ資金と返済の計画を顧客に提案。
設計を工夫することでコンパクトな面積であっても空間を広く見せる間取りを提案し、建築費用と土地代を合わせた総予算を抑える取り組みを進めている。

アキ・ハウジング住宅営業部部長 中村赳留さん:
買い急ぐわけでもなく、本当に無理のない返済計画を立てつつ、慎重に話して進めていくのがいいのかなとは思う。
「金利がある時代」への転換
住宅ローンを取り巻く環境の変化に対し、専門家からも将来を見据えたアドバイスが相次いでいる。

みやぎん経済研究所の尾上和広常務理事は「資材価格の高騰に伴い慎重な判断をする検討者は存在するとしつつも『金利が上がったから建てない』という状況には至っていない」と分析する。

一方で、ファイナンシャルプランナーの二宮清子さんは「日本社会は『金利がある時代』に突入した」と指摘する。今後の資金計画においては現在の低金利水準を前提とするのではなく、変動金利が1.5%~2%程度まで上昇するケースも想定したシミュレーションが不可欠であると強調した。
人生で最大の買い物とされるマイホーム購入。固定金利と変動金利のリスクの違いを正しく理解し、ライフプランに合わせた無理のない返済計画を構築することが大切だ。
(テレビ宮崎)
