秋が深まり、行楽シーズンの訪れとともに注意が必要なのがクマです。秋田県の情報マップシステム・クマダスのデータをもとに、過去3年間の8~10月のクマの目撃件数を見ていきます。
2023年は、クマによる人身被害が70人と過去最悪を記録した年です。クマの目撃件数は9月に増加し、10月は1カ月で1400件を超えました。目撃に比例するように人身被害が増加。10月は34人がけがをするなど秋に被害が集中しています。
2025年は、目撃件数が1万件を超え過去最多に。8月、9月と目撃が増え、10月は約5800件に達しました。1年間に4人が亡くなり、63人がけがをしましたが、半数に当たる37人が10月、つまり秋に被害に遭いました。
この2年は、秋にクマの餌となるブナの実が凶作でした。
一方、2024年はクマの餌となるブナの実が豊作でした。目撃件数は、ほかの2年に比べて少なく推移しています。
2026年もブナの実が豊作と言われていますが、油断はできません。
過去の傾向から、秋はクマが生活圏に出没しやすく、人身被害が多く発生しているのは事実です。
本格的な秋を前に、五城目町の小学校で17日、クマに関する特別授業が開かれ、子供たちが命を守るためにどう行動すればよいかを学びました。
五城目小学校で開かれた特別授業には、全校児童約200人が参加しました。
講師は、ツキノワグマについて「想像するとすごく大きくてずんぐりしている動物と思われているが、実は秋田犬と同じぐらいの動物」と説明しました。
クマは、春は山菜、秋は木の実など山の恵みを食料としていること。とても足が速く、100メートルを8秒台で駆け抜けられることなど、児童たちはクマの生態や特徴などを学びました。
そして、万が一クマと鉢合わせてしまった場合を想定して「命を守るポーズ」を実践しながら、いざという時にどう行動するかを考えていました。
参加した児童は「クマは怖い。人を襲う動物だと学んだ」「クマから命を守る方法を学んだ」「もし出合ったら、ゆっくり後ずさりする」などと話していました。
立川愛梨アナウンサー:
「五城目小学校では、様々なクマ対策が行われています。その1つがタブレット。クマの出没で登下校を不安に感じる児童には、いつでもオンラインで授業ができる体制が整えられています」
五城目小学校は、敷地内に10台の防犯カメラを設置し、クマが出没していないか確認しています。
またスクールバスは、バス停近くにクマが出没した際、自宅近くまで児童を送り届けます。
伊藤久校長:
「出前講座はいい機会。学んだことを忘れずに、いざという時に子供たちが自分の身を守る行動をしっかりと取ってほしいと思う」
本格的な秋に向け、クマといつ、どこで遭遇するか分からないということを忘れずに生活する必要があります。
県自然保護課・柏倉誠課長:
「今年は山の実が豊富なのではないかという予報もあるが、人里にも秋の実りの食物がたくさんなるので、そのような食べ物を求めてクマが人里に出てくる可能性も十分ある。夏ごろからクマの出没が数としては減ってきているが、秋はクマの活動が活発になる時期なので、安心せずに十分注意して様々な対策を取ってもらいたい」
すぐにできるクマ対策を3つを紹介します。
【家の周りの植物の管理】
特にクマが好む栗や柿は早めに収穫すること。食べたり利用したりしないのであれば、木を伐採するか、実を落として適切に処分しましょう。
【生ごみや農作物の残り物の管理】
においがクマを引き寄せるため、放置しないことが大切です。
【音の出るものなどを携帯し、複数で行動すること】
人の存在を知らせることは遭遇のリスクを減らします。
県は、10月31日までを「秋のクマ事故防止強化期間」として呼びかけを強化しています。
