新潟産の新米コシヒカリの県外向けの出荷が始まっている。2026年は田植え以降、天候に恵まれ、コメの品質は良好だが、今はまだ25年産のコメの在庫が多い現状にある。このためJAは出荷の時期を調整。初出荷の出荷量は前年に比べ大幅に減っている。
■“コメ余り”で新米の出荷後ろ倒し…出荷量も大幅減
新潟県田上町にあるJA全農にいがたの新潟米・集出荷施設で行われた新米コシヒカリの県外向け出荷式。
2026年は田植え以降、天候に恵まれJA新潟かがやき管内のコシヒカリの一等米比率は9月10日時点で86%と、前年の同じ時期より10%ほど高くなっている。
しかし、JA全農にいがたの町田孝副本部長は「25年産がだいぶ過剰な状況なので、我々の販売先からのオーダーも26年産の新米の注文を例年より時期を後ろ倒しにしてくれということで遅れている」と話した。
25年産のコメの在庫が積み上がる“コメ余り”の影響で、JA新潟かがやきを含めた4つのJAからの合計の出荷量が前年の同じ時期に比べて80トン近く減少。
大幅な需給緩和状態となっていることから価格も下落傾向で、JAからは今後の価格を心配する声が聞かれた。
JA新潟かがやきの遠藤一雄副会長は「いくらの価格が適正というのは、この市場の段階で決まるので、コスト指標を目指してというところはいきたいが、買っていただけるというところをやはり今年は確実に捉えていきたい」と話した。
ただ、こうした厳しい環境の中でも、品質は良好に育った新米コシヒカリ。
遠藤副会長は「昨年よりもお求めやすい価格だと思うので、ぜひとも食べる量を昨年よりも、一杯でも多く食べていただければと思っている、ぜひお願いしたい」と呼びかけた。
■JAが新潟県に“農業施策”を要請
新米の季節が到来する一方で、JA新潟中央会の伊藤能徳会長などは来年度の農業施策について県に要請。
重点要請は、農業資材の価格高騰や新潟米の安定生産のほか、JA新潟厚生連病院の医療提供体制の確保など7つにわたる。
花角知事は「これから私どもも内部で27年度に向けて新しい事業、予算政策を議論していく段階なので、皆さんの期待にお応えできるように検討してまいりたいと思う」と答えた。
■“非主食用米への支援強化”求める 需要に応じた生産へ
要請のうち、コメ余りが深刻な状況にある中、JA側が求めたのが非主食用米への支援の強化だ。
伊藤会長は「需要に合うものを作るのが絶対だと思うので、新潟県はせんべいや酒、酒米には掛米が必要なので、色んな形で県産の加工用米を使って色んな食品を作っていただけたらと思う」と話し、県が主食用米から非主食用米への転換を支援することで、需要に合ったコメの生産に導く必要性を訴えた。
