放置しっぱなしのごみは家庭で問題になりがち。散らかった様子を見ると気分は良くないが、厳しく注意したりされたりすると、けんかにもなりかねない。

そんな状況を回避できる、思わず笑みがこぼれてしまいそうな指摘の仕方がTwitterで話題となっている。

ごみを放置するとカラスが襲来・増殖

最近ゴミを放置すると妻の使役するカラスが来る

鍋野ぺす(@nabenopesu)さんが投稿したのは、スイーツと思われるお菓子の包装の画像。食べ終えた後に放置してしまったようだが、そばには見慣れない黒い鳥がたたずんでいる。

そう、折り紙で作られた「カラス」だ。くちばしの部分が包装の端をつついていて、ごみ集積所などで見かける光景のように、このまま放置しておくとさらに散らかされそうだ。
 

このまま放置しておくとさらに散らかされそう
このまま放置しておくとさらに散らかされそう
この記事の画像(6枚)

実はこのカラス、鍋野ぺすさんの奥さんである、鍋野たま(@dqgiga)さんが置いたもので、たまさんは、ぺすさんの投稿に「早く捨てないとカラスが増えます」などとTwitterで反応。

そこには、食べ終えた袋を取り囲むように出現した、3羽のカラスのほか、出番を待つ待機中のカラスも登場した。どうやら放置すると、カラスが増えるシステムのようだ。

片付けないと…増えた!
片付けないと…増えた!

ユーモアあふれる試みに、他のTwitterユーザーは「令和の陰陽師ですね」「この状況を見たくて逆に捨てなくなったりして」などと反応。一連の流れをまとめた投稿には、18万以上のいいねが寄せられた。(11月24日現在)

確かにこの方法なら、面と向かって指摘するよりも柔らかく、ごみを片付けてほしい意思を伝えることができそうだ。ごみの放置を防ぐ効果はあったのか、まずは妻のたまさんに聞いてみた。

「いたずら心で置いてみました」

ーーなぜ、ごみの横にカラスを置こうと思った?

子供が休校中に折り紙をたくさん折ったのですが、カラスはそのうちの一つでした。たまたまテーブルにあったので、ごみのそばにいたずら心で置いてみました。
 

ーーこの試みはいつ始めた?設置条件などはある?

置くようになったのはごく最近です。カラスの管理者は私ですが、私を含めて、家族の誰かが捨て忘れたごみがテーブルにあったときに、気付いた人が置いて遊びます

素材は黒の折り紙
素材は黒の折り紙

ーーカラスはどのように作った?

素材は普通の黒の折り紙で作りました。折り方は自宅にある「簡単おりがみ大百科」(出版:主婦の友社)に載っていました。

子供が放置するごみが増えた一面も…

ーーカラスを置くようになって変化はあった?

もともと家族間のうっかり捨て忘れへのいたずらでしたが、結果的に「捨てなさいよ!」と注意するよりストレスがなく、楽しくなりました。私の家庭は4人家族ですが、上の小学生の子はカラスを可愛がって餌(ごみ)を増やしましたので、効果があるとは言いきれません

ーーどんなときに置くことが多い?

一番多いのは子供たちがおやつを食べた後の捨て忘れですね。とはいえ、家族みんながうっかりするので、注意し合う感じです。
 

ーー夫のぺすさんから置かれることはある?

夫から置かれることも良くあります。あとで捨てようと思って忘れたときなど。見つけると「あっ!」となります。「しまった!」という気持ちと楽しい気持ち、両方です。

待機中のカラス
待機中のカラス

ーーカラスを見つけた後はどうしている?

かっちりとしたルールがあるわけではないのですが、カラスの待機場所はテーブルのすぐ脇にあり、だいたいは管理者の私が戻します。

 

たまさんによると、きっかけは子供が作った折り紙をいたずら心で置いたことだったという。では、置かれた側はどう感じたのだろう。続いて、夫のぺすさんにも聞いてみた。

「カラスが来た!」と妻に報告しました

ーーカラスを初めて見つけたとき、どんな心境だった?

カラスに対して「あっ!こいつ!」と思いました。
 

ーーたまさんとどんな会話をした?ごみ周りの習慣は変わった?

「カラスが来た!」と妻に報告しました。ごみ周りの習慣は特に変わった気はしません。
 

ーーカラスはどんなときに登場する?

うっかりしていた時、妻が暇をしている時などが多いです。
 

ーーこのほか、ごみ関連の家庭内の試みはある?

現実だと、カラス(本物)にネットをかけていてもごみ袋を破かれるので、妻はカラスに勝つために、ごみを囲うなどの工夫をしています。
 

ーー奥さまのアイデアをどう思う?

面白いので良いと思います。

鍋野さん夫婦が製作したゲーム
鍋野さん夫婦が製作したゲーム

たまさんによると、「カラスたちには家族も愛着が湧いているので、今後も出没させたいと思います」とのことだ。ごみを片付けるように指摘するストレスの軽減や、「放置するとカラスが来る」という意識付けにはつながるだろう。

ちなみに、ぺすさんとたまさんは夫婦でボード・カードゲームの製作、販売もしている。折り紙のカラスも、そんな遊び心がカタチとなって表れたものなのかもしれない。
 

画像提供:鍋野ぺす(@nabenopesu)さん、鍋野たま(@dqgiga)さん

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プライムオンライン編集部
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