自民党の有村治子総務会長は8日、高市早苗総理大臣の人事について「ファクトに基きサイエンスをもって考えている」などと述べるとともに、健康管理を巡る総理とのやりとりも明かした。
高市人事は「後でうなる」「サイエンス」
秋の臨時国会を前に内閣改造や自民党役員人事が取り沙汰される中、有村氏は、フジテレビ報道(公式)YouTubeチャンネル「ニュース延長戦はじめます。」に出演。
「政治は人事だ。人事は政治そのものだ」とした上で、高市総理のこれまでの人事について「よくご覧になった配置だなと、後でうなることが結構あった」と述べた。
当選回数や旧派閥にとらわれない適材適所の人事かと問われると、有村氏は、衆議院議員全員が希望する役職をアンケートで提出し、高市総理がその回答を「全部読み込んでいる」と公言していることを紹介。
また、高市総理は政調会長を務めていた頃から、周囲に「この方はどういう発言の持ち主か」「この政策について、この方はどういう考え方なのか調べてくれないか」と依頼することが多かったという。

その上で、有村氏は「感覚的に選んでいるのではなく、なぜこの人を選んだかを、ファクトに基づいて一つ一つ説明できる。そういうサイエンスをもって考えておられる」と述べ、アンケートの回答に加え、過去の発言や政策への考え方も調べた上で、人事を決定していくのではないかとの見方を示した。
女性閣僚の数を増やすべきかとの問いには、「それがトッププライオリティ(最優先)とは見えない」との見方を示し、男女とも、経験や志、専門性を持った人が、それぞれのポジションに就くのが健全だとして、高市総理が人事を行う際に「女性の数を増やすことを最終目的にした人選は考えにくい」と語った。
「食べるのも休むのも仕事」総理に助言
高市総理の睡眠不足や健康を心配する声について、有村氏は、自身が「先陣を切って、いつも『召し上がってください』と言っている」と明かした。
与党の責任者会議などで、閣僚や党幹部、日本維新の会の幹部がカレーライスを食べていても、高市総理は食事に手をつけないことがあるという。有村氏が食べるよう勧めると、高市総理は『口紅が取れる』と返答したことがあるという。その際に有村氏は、「総理、トップは召し上がるのも仕事です。休むのも仕事です」と伝えていることを明かした。

有村氏は「休むというのは、次のスタートラインに立つための大事な投資の時間だ」と語り、総理にしかできない決断を担う立場だからこそ、食事や休養も大切にしてほしいとの思いを述べた。
また、総理は警護の対象となるため、気分転換に散歩をすることも簡単ではないと説明。公務日程で「終日、公邸で過ごす」と記される日も、実際には資料の読み込みなど、多くの仕事をしていると話した。
プーチン氏の択捉訪問「ゆゆしき事態」
8月13日にプーチン大統領が択捉島を訪問したことについて、有村氏は「ゆゆしき事態だ」と述べた。
その上で、今回の訪問をきっかけに、1945年8月9日にソ連が対日参戦し、軍事侵攻を始めた事実が、国民に十分知られていないことに改めて気付いたと指摘した。
8月9日は長崎に原爆が投下され、犠牲者を追悼する式典が行われる極めて重要な日だ。
一方、同じ日にソ連軍が満州や千島、樺太などに侵攻したことについて、有村氏は「ほとんど国民の皆様に伝わっていない」と述べ、その上で、ソ連の対日参戦が、日本が終戦を受け入れざるを得ないと判断する上で「極めて重要な要素だった」と指摘した。
さらに有村氏は、終戦後にソ連が北方領土を不法占拠し、多くの日本人がシベリアなどに強制連行され、過酷な強制労働を課された歴史にも言及。「シベリア抑留というが、『留め置く』というような生易しい話ではない」と訴えた。
こうした事実はソ連の対日参戦から始まっているとした上で、「この事実をなぜ言わないのかと、今回のプーチン大統領の択捉島上陸で思った」と説明。「経済的な制裁ももちろんあるが、ファクトに基づき、この事実をきちんと語っていく日本でなければならない」と強調した。

