7日、県内を縦断した雨雲の影響で浜通りを中心に道路の冠水や河川の増水が相次ぎ、最大で300人を超える住民が避難した。いわき市では冠水したアンダーパスで車が水につかり、60代の女性が死亡する被害も発生。南相馬市でも水路が溢れ住宅の目前まで水が迫るなど、各地で影響が広がった。
■冠水した道
朝から大粒の雨が降ったいわき市では、橋の下に続くアンダーパスが冠水し、道路が全く見えない状態となった。冠水した道路の中には車の屋根のようなものが見え、いわき市によると2台の車が浸水。60代の女性が搬送先の病院で死亡した。
普段は先の道路まで見通せる場所だが、午前10時には上を通る道路のすぐ下まで水が迫っていた。通報の約10分後に撮影された写真では、道路脇から勢いよく水が流れ込む様子が確認できる。
近所に住む男性は「雨が強く降ったときでもここまでの水かさにはならないが、低い場所には水たまりができる」と話し、「まだ大丈夫かなと思って行ったが、アンダーパスはかなり深く、車の侵入は無理だと感じた」と振り返った。
いわき市では12時間で200ミリに迫る降水量を観測し、9月としては観測史上最大となった。
■北上する雨
雨雲はさらに北上し、南相馬市では水路の水が溢れ、道路がまるで川のような状態になった。水は住宅の目前まで迫り、収穫前の稲が雨風で倒れる被害も出た。
増水した水路の近くに住む男性は「雨が小さくなったから大丈夫じゃないかと思って来たが、陥没していることもある。何ともない保証がない場所は通れない」と警戒を口にした。
■避難と生活への影響
南相馬市、いわき市、広野町、相馬市は一時「レベル4避難指示」を発表。自主避難も含め、県内では95の避難所が開設され、最大で300人を超える住民が避難した。
避難した高齢女性は「年を取ると行動が遅くなるので早めに避難した」と話し、「この頃は異常気象なので特に敏感になっている」と不安を語った。
県内では400を超える公立学校が休校。山形新幹線や東北本線、常磐線など多くの区間で運休や遅れが発生し、通勤の足にも影響が出た。男性は「足が絶たれると会社帰りに帰れなくなるので大変だ」と話した。
浜通りを襲った記録的な大雨。ピークは過ぎたものの、今週はまだ警戒が必要だ。
