議長ポストをめぐる“金銭授受疑惑”で揺れる福岡県議会で、新たな問題が発覚しました。
県議会の任意団体「議員連盟」に、福岡県が年間最大1200万円を50年以上に渡って補助金を出していたことが判明したのです。
1日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した、元毎日新聞記者でノンフィクションライターの石戸諭氏が「こんな制度、はっきり言って聞いたことないです」としたうえで、県と県議会の問題点を指摘しました。
さらに、自民党福岡県議団は、金銭授受疑惑を告発した江藤秀之県議が会派の方針に従わなかったとして、会員資格を停止処分に。
これについて石戸氏は「県民の目にどう見えるか、まったく外の目を気にしていない」と批判しました。
■ 全国47都道府県で“福岡だけ” 50年超にわたる補助金支出
今回明らかになったのは、福岡県が県議会内の党派を超えた任意団体である「議員連盟」13団体に対し、年間最大1200万円の補助金を予算支出していたという事実です。
この支出は50年以上にわたって続けられており、県議会事務局によると、県が議員連盟に補助金を計上するのは、47都道府県で福岡県のみだということです。
石戸氏はこの問題について、「こんな制度、はっきり言って聞いたことないですよ」と率直に述べました。
【石戸諭氏】「『どこの県でもやってない』ってそりゃ当たり前でしょ。議員は県民の税金から給料が出ている。それに対して、なぜ議連で任意団体を作ったら、さらにそこに補助金として税金を足すのか。税金の使い方として、『議員に対して何重に払うわけ?』という話になる。これは明らかにおかしい」
■ 最大の問題は『50年間、慣例で払い続けてきた』こと
さらに石戸氏は「この問題が50年以上もの間、誰にも止められなかった」という構造的な問題があると指摘しました。
【石戸諭氏】「県知事はチェックしていなかったのか。『50年間、慣例で払い続けてきた』というところが最大の問題。議会側だけではなく、職員も何も疑問を挟んでいない」
また、メディアの役割についても自省を交えながら言及しました。
【石戸諭氏】「今回はチェック機能が働いたが、50年間やはり気づかずにずっとスルーしてきた。メディアがチェックできていなかったというところは、私たちの業界も含めて反省しなければならない」
■ “金銭授受疑惑”告発の議員を“党議拘束”に反したとして処分
県議会をめぐっては、別の新たな問題も発覚しました。
先月17日、臨時議会で、“県議会のドン”と呼ばれていた蔵内勇夫元議長への辞職勧告の採決中止をめぐる緊急動議が審議されました。
その際、金銭授受疑惑を告発した議員の1人でもある自民党県議団の江藤秀之県議が「党議拘束」に反して賛成しませんでした。
※党議拘束…政党が所属議員の採決を縛ること。
その後、江藤県議は会員資格停止の処分を受けたことが明らかになったのです。
会員資格停止となると、議員総会など自民党県議団の「会派活動」に参加できなくなります。
■ 自民党県議団は「まったく外の目を気にしていない」と石戸氏
この処分について、石戸氏は自民党県議団について「まったく外の目を気にしていない」と述べました。
【石戸諭氏】「県民にどう見えているのかということを、自民党の人たちは、自分たちの内部の理屈では『正しい』と言ってくると思うが、あくまでも内部の理屈を出しているだけで、まったく外の目を気にしていない。
あろうことか、議長の問題に端を発した議員を処分して、事実上口止めのような圧力をかけようとしている。そんなことをずっとやっていたら、『これは福岡県議団の問題なんだ』、ではなく、自民党ってこういう組織なのだということになってしまう」
■ 来年4月の統一地方選挙にも影響か
石戸氏は、この一連の問題が来年4月に予定されている統一地方選挙にも直結するとみています。
【石戸諭氏】「福岡県議会は来年4月に統一地方選で全員改選になる。その争点が、シンプルに“自民党”か”非自民党”かという構図になってしまう。維新や参政党も意欲を見せていますけど、やっていることは明らかにミスです。
『自民党か非自民党か』というシンプルな構図に持っていかれないためには、自分たちで自浄作用をしっかり働かせなければいけない。だが、できそうもない」
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年9月1日放送)
