宮崎市の海岸沿いに広がる松林で、松くい虫の被害が急増しています。
津波や強風を防ぐ海岸防災林の機能が弱まりつつあります。
宮崎市の海岸沿い、約28kmにわたって続く松林。宮崎にとっては観光のシンボルでもあります。
(早瀬純哉記者)
「石崎浜の西側にある松林です。ここから見えるほとんどの松が赤く枯れてしまっています」
宮崎県によりますと、県内の松くい虫の被害は2022年度の2184立方メートルから2024年度には1万立方メートルを超え、わずか2年で約5倍に急増しました。
(県自然環境課 永野学主幹)
「マツノザイセンチュウという小さな線虫がいて、それが松の中で活動することで、通水障害が起こって松が枯れる病気。枯死した松にマツノマダラカミキリが産卵して、羽化したカミキリムシが健全な松に線虫を持って移動して被害が拡大する」
県は、これまで薬剤の散布などで対策をしてきましたが…
(県自然環境課 永野学主幹)
「8月に入って急激に枯れたような状況」
この夏も、松くい虫の被害は増えています。
(県自然環境課 永野学主幹)
「夏がこのように暑くて、雨が降らない状況になると松枯れが起こりやすい」
宮崎地方気象台によりますと、宮崎市の7月の降水量が平年のわずか7%でした。
暑さで線虫の活動が活発になることに加えて雨不足で松が水を吸い上げられず、枯れやすい状態になっているといいます。
(県自然環境課 永野学主幹)
「(松林は)海岸からの風や高潮から守るために設置している。防災林が枯れてしまうと機能が落ちるので、抵抗性松や潮害に強い広葉樹を植えることで、海岸防災林の復旧に取り組んでいきたい」
新たに植えた松が、再び防災林の機能を果たすには20年から30年かかります。再生に向けた長期的な取り組みが必要となっています。
宮崎市では9月定例市議会の補正予算案で、企業版ふるさと納税を活用して、海岸に近い市内3つのゴルフ場の松林で薬剤散布などを行う事業に880万円を計上しています。
