今年は台風が多発している。8月26日時点で、すでに21個に達した。これは2018年以来8年ぶりのハイペースで、平年の年間発生数25個を大きく上回るペースだ。主な要因は、フィリピン付近から吹く強い南西風(モンスーン)と、記録的な高さの海面水温という2つ。10月にかけてさらに10個ほどが発生する見込みとなっていて、注意が必要だ。
8年ぶりのハイペース
台風の発生数は、平年であれば1年間で25個ほどだが、今年はすでにその84%に相当する21個が8月26日までに発生している。これは2018年以来、8年ぶりだ。
台風の発生ピークは9月・10月とされており、あと2カ月ほどで、さらに10個以上増える可能性もある。
なぜこれほど台風が多く発生しているのか。その背景には2つの要因がある。
1つ目は、フィリピン付近から吹く南西風、いわゆるモンスーンだ。この南西風が今年は非常に強く、太平洋高気圧の南側を流れる東風と激しくぶつかり合っている。2つの風が激しくぶつかり合うことで渦が発生し、台風が発生しやすい状況になっているのだ。
2つ目は、南の海上における海面水温の高さだ。海面水温が高いと、台風のエネルギー源となる水蒸気が大量に供給されるため、台風が発生しやすいだけでなく、発達しやすい条件も同時に揃っている状況だ。
最大瞬間風速47.9m―8年前の台風21号による被害
今年と同様にハイペースで台風が発生した2018年は、日本に大きな被害をもたらした。同年9月、非常に強い勢力の台風21号が徳島県に上陸し、敦賀では観測史上最大となる最大瞬間風速47.9mを記録。
この台風により、重軽傷者7人、家屋の損壊27棟など、大規模な被害が発生した。今年も当時と同じような条件がそろっている。
注意が必要なのは、台風が直接上陸・接近する場合だけではない。今年8月13日に千葉で豪雨が発生した際の天気図では、台風や熱帯低気圧は千葉県から離れた場所に位置していた。それでも記録的な集中豪雨が発生している。
さらに4年前、2022年8月にも同様の事例が県内で起きていた。台風が温帯低気圧に変わって日本の東海上へ離れていった後も、台風が運んだ湿った空気の影響で県内は大雨になり、奥越地方では県内で初めて線状降水帯が発生。南越前今庄では鹿蒜川が氾濫して大規模な浸水被害が発生した。
まだまだ続く台風シーズン。日本近海の海面水温も高い水準にあるため、台風が非常に強い勢力のまま日本付近に接近する可能性が高い。強い勢力を保ったまま近づく台風は、上陸前から広い範囲に強風や大雨をもたらす。台風の中心から離れた地域であっても、大雨や突風に注意が必要だ。

