今年に入って26日までに、台風が21個発生しています。これは2018年以来、8年ぶりのハイペースです。このペースでいくと、1年の平年の発生数、25個を大きく上回ると予想されます。その2つの要因について、村田光広気象予報士の解説です。
台風が多く発生している要因の1つは、モンスーンというフィリピン付近からの南西風がいつもより強いことです。太平洋高気圧の南は東風が吹いているのですが、2つの風が激しくぶつかることで渦が発生しやすい状況です。
もう1つは、南の海上の海面水温が高いことです。エネルギー源となる水蒸気をたくさん補給するため台風が発生しやすく、発達しやすい条件もそろっているのです。
同様に台風がハイペースで発生したのが8年前です。2018年9月4~5日、非常に強い勢力の台風21号が徳島県に上陸し、県内に接近しました。最大瞬間風速は敦賀で観測史上最大となる47.9m/sを観測。重軽傷者7人、家屋の損壊27棟など大きな被害が発生しました。
8年前は、日本に接近・上陸する数も多く、勢力も非常に強いものが目立ちました。今年も、そうした条件がそろっているのです。
海面水温が高い状態は、今後も続くため、台風が発生しやすい状況は続くでしょう。発生数は平年を大きく上回り30個を超える予想です。
台風発生のピークは10月まで続き、この2カ月ほどで10個以上発生してもおかしくない状況です。日本近海の海面水温も高いため、非常に強い勢力のまま接近するでしょう。
発達した状態で近づくので、台風が離れていても油断してはいけません。
8月13日、千葉豪雨が発生した時の天気図を見ると、台風や熱帯低気圧は千葉県からは離れています。しかし、大変な集中豪雨でした。過去には、同様なことが県内でも発生しました。
4年前の8月の天気図を見ると、日本の東の低気圧は、元々は台風でした。その後、温帯低気圧に変わりましたが、記録的な大雨になりました。
2022年8月4~5日、台風は温帯低気圧に変わり離れてゆきましたが、台風が運んだ湿った空気の影響で県内は大雨となりました。奥越地方では県内で初めてとなる線状降水帯が発生し、記録的な大雨に。また、南越前町今庄では集中豪雨により鹿蒜川が氾濫し、大規模な浸水被害が発生しました。
台風が「上陸しないから大丈夫」「離れたら安心」ではないということです。
9月も台風ラッシュとなりそうなので、備えをしておきましょう。
