宮城県石巻市の震災遺構・大川小学校で紙灯ろうに明かりを灯す追悼行事「おかえりプロジェクト」が開かれました。主催した大川小卒業生などは子供たちが「また来たい」と思える場所にしたいと、未来を見据えます。

語り部
「私たち『TEAM大川未来を拓くネットワーク』の『未来を拓く』はここからきている」

8月15日、語り部を行ったのは卒業生などでつくる一般社団法人です。

大川小では東日本大震災の津波で児童74人、教職員10人が死亡・または行方不明となりました。

すぐそばに裏山と呼ばれる小学生でも登れる高台がありましたが、事前の避難計画が不十分だったために多くの命が失われました。

訪れた人
「当時小学生だった若い方たちの目線で話が聞けて、つらい悲しい場所ではなくて懐かしい場所、残していきたい思い出と感じた」

この団体は大川小の道路向かいで、コンテナハウスを使った交流拠点づくりを進めています。

代表の只野哲也さん(26)。震災発生当時は小学5年生でした。津波に流されながらも一命を取り留めましたが、当時3年生だった妹の未捺さんを亡くしました。

只野さんたちの団体では遊ぶ、食べる、学ぶを大切にして、新たな交流拠点づくりを進めています。

Team大川未来を拓くネットワーク 只野哲也さん(26)
「自分たちの実体験がベースになっているが、震災でダメージを受けた子供たちが回復していく過程で、遊ぶ、食べる、学ぶ、心のATMと呼んでいるが、このバランスがすごく大事だと実体験としてある」

只野さんは震災を経験していない子供たちに一方的に何かを伝えるのではなく、一緒に過ごす場を大川につくることで、命について考える輪を広げたいと考えています。

Team大川未来を拓くネットワーク 只野哲也さん(26)
「“また来たい”と思ってもらわないと続きようがないですからね。もう行きたくないとか、つまんないとかってなったら、そこで終わりなんで」

都内から旅行で立ち寄った夫婦
「“震災遺構を見に行こう”だけだと子供たちが来るのは難しい。イベントなどを通して震災、どういうものがあったのかというのを話すきっかけとして良いと思う」

大川小卒業生
「子供にママの学校だったんだよとは言っています。うれしいですね、にぎやかになって」

校舎の中庭に並べられたのは震災発生当時の児童の数と同じ、108個の紙灯ろう。

追悼と未来の命を思う明かりです。

只野さんたちは「おかえりプロジェクト」を100年続く行事にしたいと考えています。

Team大川未来を拓くネットワーク 只野哲也さん(26)
「おかえりプロジェクトを入口として、子供たちにも関わってもらって、ここをどう残していきたいか話し合いを進めていきたい」

命や笑顔が守られる未来を子供たちと一緒に描いていきます。

仙台放送
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