鹿児島県南九州市川辺町田部田の水田に、メジャーリーガー・大谷翔平選手の姿が浮かび上がっている。高さ9メートルのやぐらに登ると、田園の中にマウンドで投球する姿とバッティングフォームが広がる——地元農家が中心となって15年間続ける「田んぼアート」が、今年も見頃を迎えた。
約20アールの水田に4色の稲で描く
田んぼアートは、白・緑・赤・黄色の4種類の稲を使い、約20アールの水田をキャンバスに仕上げる。6月末、地元住民や川辺小学校の児童など約250人が集まり、丁寧に稲を植えて完成させた。
見に訪れた人々からは「作った人がすごいな」「上手に字が書けていてびっくり。作るのは大変だっただろうと思いながら見た」といった声が上がった。精巧なアートを前に、制作の労苦をしのびながら眺める姿が印象的だ。
「大谷翔平のファンだから」実行委員長が語る思い
今年のモチーフに大谷選手を選んだ理由について、田んぼアート実行委員長の大薗秀己さんはこう話す。
「大谷翔平のファンだからです。僕らも応援しようというのが目的。地域の皆さんに楽しんでもらいたい。ここを基地に農業に触れあってもらいたい」

シンプルな言葉の中に、地域への愛着と農業への誇りが詰まっている。
人口減少に立ち向かう、15年の積み重ね
この取り組みが始まったのは15年前。人口減少にあえぐ地域を活性化させたいという思いから、地元農家が中心となって毎年実施してきた。田んぼアートを「基地」として農業と人をつなぎ、地域に人を呼び込む工夫が続いている。
稲穂が出る前のお盆の時期が最も見頃だといい、今ベストシーズンを迎えている。南九州市を訪れた際には、9メートルのやぐらから田園に広がる大谷選手の姿を、ぜひその目で確かめてほしい。
【動画で見る▶南九州市の田んぼアートに大谷翔平選手 4種類の稲で制作、今が見頃【鹿児島】 】


