たとえば、「今日はここまでで仕事を終える」を実践するときには、

(1)終える時刻をあらかじめ決めておく
(2)「続きは明日」をしくみにする
(3)例外ルールを決めておく

の設定の3ステップがおすすめです。

「今日のタスクが全部終わるまで」と考えると仕事は無限に続いていくので、朝の時点で、終了時刻を決めてカレンダーに入れておきます。

終了時刻が近づいてきたら、未完了のものは未完了のまま書き出して、続きメモ(どこまでやったか、次に何をするか)を残しておきます。そうすることで、未完了のタスクがいつまでも頭に残り続けることを防ぐことができますし、翌日もスムーズに着手できます。

時間を延長することは「例外中の例外」と位置づけ、そのルール(緊急の障害対応、明日締め切りでリスクが高い、など)を決めておいて、それ以外は「今日はこの時間まで」を優先します。

あらかじめルールを決めておくことで、「あともう少しだけ」といった自分との交渉をなくすことができます。

『仕事が終わらないのはだれのせい? 自分に優しい時間の使い方』(日経BP)

関屋裕希(せきや・ゆき)
東京大学大学院医学系研究科デジタルメンタルヘルス講座 特任研究員。博士(心理学)・臨床心理士・公認心理師。

関屋裕希
関屋裕希

東京大学大学院医学系研究科デジタルメンタルヘルス講座 特任研究員、博士(心理学)・臨床心理士・公認心理師。
早稲田大学文学部心理学専攻卒業、筑波大学大学院人間総合科学研究科発達臨床心理学分野博士課程修了後、2012 年より現所属にて勤務。働く人のメンタルヘルスを専門に、研究・カウンセリング・企業支援を行う。学生時代は、マインドフルネスを専門とする研究室に在籍し、大学院時代は感情の研究を行う。現在は、ポジティブ心理学、組織心理学、認知行動的アプローチ、マインドフルネス等をベースに、ワーク・エンゲイジメントやウェルビーイング向上プログラムを開発。現場で多くの「ちゃんと休めない」、「時間に追われる」悩みに触れる中で、時間を“効率”だけでなく“体験”として整える重要性を探究している。著書に『感情の問題地図』(共著)、『モチベーションの問題地図』(いずれも技術評論社)ほか。