令和の社会では、「タイパ(時間対効果)」を追い求める人が増えた。働く人のメンタルヘルスに詳しい臨床心理士・公認心理師の関屋裕希さんは、「タイパを追い求めると、切り捨ててしまいたくなる時間が、実は心を支えている」と言う。タイパを追わない時間の使い方のコツとは?
関屋さんの著書『仕事が終わらないのはだれのせい? 自分に優しい時間の使い方』(日経BP)から抜粋して紹介する。
実は「非効率」こそが心の支えに
時には、あえて「非効率」を選ぶ勇気も持ちましょう。
雑談、寄り道、失敗…それらは一見、成果や結果が見えにくく、むだに見えるかもしれません。しかし、創造性や人間関係の土壌はそうした余白から生まれます。常に結果がなくてもいいと受けとめてみましょう。
タイパを追い求めると、切り捨ててしまいたくなる時間が、実は心を支えています。
「今日はここまでで仕事を終える」と自ら決めることも大切です。
それは怠けではなく、意思をもって時間を区切るという能動的な行動です。自分の時間を自分で選び取る行為そのものが、自分に優しい時間の使い方を始める最初の一歩です。
本当に大事なことは、効率や成果とは無関係なところにあります。
私たちに人間らしい時間をもたらすのは、「創造性に関わること」、「心を支えること」、「誰かと深く関わること」です。
どんな人が「幸せ」なのか?
日々の出来事や気分を、その都度または毎日記録する日記研究で、普段より創造的な活動が多かった翌日にポジティブな感情や充実(flourishing)が高いことが示されています。

