江戸時代に薩摩街道の宿場町として栄えた熊本・宇城市の小川町も震度7の揺れに見舞われました。
国の重要文化財に指定されている住宅の門と塀が倒壊していて、瓦屋根が無残にも崩れ落ちています。

真夏の熊本を襲った地震から4日目。
被災地は今も厳しい避難生活を余儀なくされています。

榎並大二郎キャスター:
震度7の地震に襲われた宇城市の小川町というエリアです。歩いていると少し平衡感覚がおかしくなるような、道路が完全に隆起して傾いてしまっているんですね。この辺りの地面はひび割れなども多く、大変な被害を受けています。

横断歩道も隆起し、アスファルト同士が押し潰すような状況となっていました。

最大震度7を観測した熊本地震から4日目。
これまでに35人の死亡が確認されました。

31日も熊本市で最高気温35.7度を観測。
9000人以上が危険な暑さの中、避難しています。

避難所に来た人:
水が一番ほしいけど、寝るところとかが一番ほしい。

これまで車中泊をしていたという女性は、避難所での生活について、「エアコンが効いている避難所が天国」と話しました。

約7万9000戸で断水するなど、ライフラインが止まっている地域もまだあります。

青空が広がり日差しが強く、猛烈な暑さとなっている熊本・氷川町。

震度7の揺れが直撃したことで、至る所で電柱が田んぼに倒れ込んでいました。

作業員:
(Q.復旧の見通しは)ここら辺は午前中には(電気が)来る予定。

八代市で軽トラックの荷台から水くみをしている人たちがいました。

職員:
飲み水をポットに入れて向こうに持っていく。なくなったらまた持って。(Q.自分たちで給水車のように)そうです。

飲み水を自分たちで運んでいたのは、八代市内にある高齢者施設「みやび園」です。

水を使えないということで、洗い物を減らすため、食器類にはラップがされていました。

この施設には電気は来ていますが断水が続いていました。

入居者:
(Q.水が止まって不便?)水が使えんけん。トイレに行ったときいっぺんに流してくださいと。

水が使えないことによる影響が出ていましたが、取材中に…。

みやび園施設長・田方みどりさん:
水が朝は出なかったが、たぶん今出ました。

ちょうどお昼ごはんで使った食器などが洗える状況となりました。

職員:
全然違います、助かります。今ちょっとぜいたくして水出してる。

入居している高齢者の体調管理や食事など、水道が止まっている最中も行われていました。

栄養管理室主任・上野真季さん:
できるだけ水を使わない調理を意識して、アルミホイルをかぶせて蒸し焼きみたいにして焼いたり。水が使えれば、電気も通っているし、通常通りの食事が出せるんじゃないか。

大きな地震被害が起きた場合、65歳以上の高齢者に多いのが災害関連死です。

10年前に起きた熊本地震。
強い揺れによる建物の倒壊や土砂崩れなどによる「直接死」と呼ばれる被害に加え、その4倍を超すのが「災害関連死」です。
肉体的・精神的負担が影響とみられています。

氷川町にある高齢者施設「やすらぎ荘」も入居する高齢者の体調管理に頭を悩ませています。

本来は食堂のスペースに並ぶベッド。
各入所者に目が届くよう移動してもらったといいます。

そして、この施設では30日の夜、ようやく電気が通ったということです。
さらに31日朝、断水が解消されました。

やすらぎ荘職員・30年目:
さっきまで濁っていたらしい。まだ飲み水には使わないでくれと。

ライフラインが止まっている際には命の危険を感じるほどの暑さでした。

やすらぎ荘職員・30年目:
立っているだけで汗はじゃんじゃん出てくる。体温調節が難しい人たちばかりなので、次から次に40度近くの熱を出されている人たちばかりがほとんど。でも水分を取ってほしくても飲めない人たちがほとんど。

また、食事面も、非常食が続き食欲が落ちている入居者が多くいるということです。

入居者:
(Q.熱中症とか体調崩すことは)熱出した人は多かった。

高齢者が多くいる老人ホームで心配されるのが、「災害関連死」につながる恐れがある、被災生活の長期化です。

やすらぎ荘職員・30年目:
一番心配するところは急変時の対応と体調面、あと精神面もたぶん間違いなくいま時点でも疲弊していると思う。精神面、どれだけ自分たちが支えられるかというところ。

被災地には8月1日から災害級の暑さが到来します。
週明け3日には40度の酷暑日予想となっています。

熱中症など震災による体調の変化に注意が必要です。

<フジネットワーク サザエさん募金> 令和8年熊本地震被災地救援