熊本地震は、食卓を彩る果物にも深刻な影響を及ぼしています。

取材班が訪れたのは、最大震度7を記録した熊本・氷川町にある「梨園」で、収穫を目前に控えた梨の9割が地震によって落果してしまったのです。

収穫の最盛期に見舞われた被害だったといいます。

梨農園・木野武盛さん(70):
もう年に1回の収穫で1年かかって作業して、ようやくですね。出荷の時期になってからですね。「幸水」を1、2回収穫した程度で。1年間ですね、収入がなくなるので。ちょっと厳しいですね。

梨の落果に加えて、生活への影響もあったといいます。

梨農園・木野武盛さん(70):
今日から電気が通ったんですけど、3日間は電気が来なかったので水が来ない。(Q. その間は車中泊?)車です。車中泊。同じ体勢で寝ていたら、足が痛くなるんですね。

また、熊本・宇城市の道の駅「アグリパーク豊野」でも収穫した野菜を販売できない事態に見舞われていました。

アグリパーク豊野・水野幸治支配人:
そこにある柱。あれが上の柱なんですよ。あれがドーンと下に落ちてきまして、営業はできないです。

店は地面が隆起し、ガラスも割れ落ちるなど営業できる状況ではないといいます。

そうした中、アグリパーク豊野では30日から、販売中の野菜を無料で配布していました。

野菜を受け取った人たちからは「食べるものがないので来たら閉まっていて、たまたまいただいた。ありがたいです」「うれしいです。本当ありがたいです。中学生と高校生(がいる)。しかも夏休みだから、ずっと家にいるでしょう。食材がですね。足りないですね全然」といった喜びの声が上がりました。

アグリパーク豊野・水野幸治支配人:
応援するよとか、そういうのでありがたいお声をいただきましたけど、実際我々もこういう状態で無理に営業を敢行して、また二次災害で迷惑をかけるわけにはいきませんので、ちゃんと現状に戻してから営業再開したいと考えています。

影響は熊本から遠く離れた東京にも及んでいました。

多くの人でにぎわいを見せていたのは東京・池袋で開催されている「大九州展」です。

来場者からは「地震の影響がありまして応援もしたいなと思って、以前の物産展の時もこれいただいてすごくおいしかったので、また買いに来ました」「応援で少しでも役に立てればと思って。ふらっと立ち寄ったらあったので買いました」といった声が聞かれました。

お客さんが九州の名産品に舌鼓を打つ一方、店側から聞こえてきたのは…。

熊本・白水乃蔵 白石侑平さん:
ちょっと足りないものがあるので頼んではいるんですけど、荷物は受け付けてくれてはいるんですけど、まだはっきり分からない状況で、もしかすると届かないかもしれないですし、仮に僕たちが帰るときの荷物、熊本に送るってなっても、今のところはっきり分かってない状態です。

一部の店舗では物流が停滞した影響で食材などが届いていないというのです。

馬刺専門店・栗山屋:
物流がストップしたもんですから気が気でなりませんでしたけども、やっと届くようになった。今日、今朝届くようになりました。昨日は(在庫が)すっからかんでしたから、本当助かっております。

今後も地震の影響が各地に広がる可能性があり、警戒が続きます。

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