日本の象徴で、世界文化遺産でもある富士山。環境省によると、夏の開山中に毎年20万人以上の登山者が山頂を目指す。このうち2025年度、山梨側の登山口では、外国人の登山者が37.4%を占めるなど外国人にも人気だ。しかし、不十分な装備が原因とみられるケガや体調不良で、救助要請が相次いでいる。

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ドイツ国籍の男性 足首をねん挫

7月30日、富士山を登っていたドイツ国籍の22歳の男性が足首を捻挫して動けなくなった。静岡県警によると、男性は30日午前6時頃、富士宮口登山道の9合目から山頂までの間で足首をねん挫した。そのまま自力で山頂までたどり着いたものの、その後動けなくなったという。

普段着のような軽装でランニングシューズ

男性は「足をひねって動けない」と自ら110番通報し、静岡県警の山岳遭難救助隊によって担架で富士宮口5合目まで運ばれたという。男性は友人と観光で日本を訪れ、29日午後1時半頃から登山を開始した。しかし、男性は普段着のような軽装で、登山靴やトレッキングシューズではなく、ランニングシューズを履いていたという。山頂付近は岩が多く歩きにくい。もし登山靴を履いていれば、ねん挫を避けることができたかもしれない。

タイ国籍の男性 体調不良で動けず

また、7月28日午後、富士山を登っていたタイ国籍の64歳の男性が体調不良で動けなくなり、静岡県警の山岳遭難救助隊によって救助された。警察によると、28日午後3時50分頃、富士宮ルート9合目下付近で「一緒に登っていた仲間が動けなくなった」と9合目に常駐する山岳遭難救助隊員に救助の要請があった。

防寒着なし 薄い雨具1枚のみ

救助されたのはタイ国籍の会社員の64歳の男性で、10人ほどのグループで登山をしていたが、体温が下がって動けなくなったという。男性は会話をすることができる軽症で、救助隊員に背負われ8合目の富士山衛生センターに搬送された。当時9合目付近では雨が降っていて、男性は防寒具を持たず、薄い雨具1枚のみを羽織った軽装だったという。

山梨側の富士吉田口5合目では、登山者に指導をする「富士山レンジャー」に2025年から軽装の登山者の入山を拒否する権限を与えている。一方、静岡側はあくまで指導をするだけで強制力はない。

「無謀な登山は中止を」

一般的に標高が100m上がるごとに約0.6℃気温が下がると言われている。さらに風速1mごとに体感温度は約1℃低下するという。もし平地が30℃の場合、富士山頂は8℃となり、天候によってさらに低くなるおそれもある。空気も薄く高山病になるリスクもある。県や警察は、「装備や体調を万全に準備し、少しでも体調や天候等に不安を感じた場合には、登山を中止しましょう」と呼びかけている。

(テレビ静岡)

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