問題山積の福岡県議会。今度は、県議会での質疑を巡り、各会派から事前に通知された質問案を県職員が別の会派に提供する“横流し”をしていたことが分かった。提供先は、全て自民党県議団だった。また、複数の会派の質問案を県職員が議員に代わり作成していたことも分かった。

一般質問を自民党会派に“横流し”

質問案の横流しについて、県が知事部局10部の現役幹部職員136人に対し匿名で調査したところ「提供したことがある」と回答したのが28人で、知事部局の全10部に渡っていた。

問題山積の福岡県議会
問題山積の福岡県議会
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提供先は、全て最大会派の自民党県議団で、そのきっかけは「前任者からの引き継ぎ」「円滑な議会運営のために自発的に」「上司からの指示」「会派からの要求」などと説明している。

記者会見する服部誠太郎・福岡県知事(7月29日)
記者会見する服部誠太郎・福岡県知事(7月29日)

6月に開かれた福岡県議会で、当時、高額だとして問題視されていた県議会の海外視察などについて、知事に対し「第三者委員会を設置し包括的な調査検証を行うべきと考えますが、知事の考えをお聞かせ下さい」と第三者委員会の設置を要望した吉松源昭・県議(58)。

これが議員による一般質問といわれるものだ。

このような質問の内容を、事前に県の職員が、自民党会派に無断で伝えるいわゆる質問の“横流し”を行っていたのだ。

知事「情報を伝えた記憶がある」

服部誠太郎・福岡県知事(71)は、7月29日の定例記者会見で「議会制民主主義の根幹を揺るがす問題であり、執行部として深く反省しなければいけない」とした上で「議会運営の円滑を図るという意図から行われたことかもしれないが、やってはならないことだ」と述べ、今後は提供を禁止する考えを明らかにした。

また、背景については県の部課長会による政治資金パーティー券の組織的な購入問題も含め「長い時間のなかで形成されてきた議員と職員の間の上下関係が大きく作用していると思う」と述べた。

さらに記者から「知事も県職員時代に関与したり、見聞きしたりしたことはあるか」と問われた服部知事は、あるテーマについて『他会派が質問する予定があるか』を尋ねられ、自身が把握する情報を伝えた記憶があると明かし「これについては反省しなければならない」と述べた。

質問の横流しをされてきた公明党県議団は…

質問の横流しをされてきた公明党県議団の新開昌彦会長は、憤りを隠さない。

「とんでもない。何やってんだ、と。そう思います。根本的にそういう意識を改めないといけない。それが9月議会だと思う」 (公明党県議団 新開昌彦・団長)。

県は、職員が議会質問を作成する行為自体は地方公務員法などの法令には抵触しないとしているが、執行部が質問を作成することで、議会を執行部自らがコントロールする『監視機能の形骸化』が生まれる恐れがあったとして、今後、県職員が質問の原稿を作成することを禁止するとしている。

問題山積の福岡県議会。悪しき慣習が改められるのか、議員それぞれの意識改革が求められている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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