熊本県内を再び震度7の激震が襲った。宇城市や氷川町で最大震度7を観測したほか、益城町や八代市でも震度6強の強い揺れを記録した。各地で建物の倒壊や火災、橋梁の崩落が相次ぎ、被害の全容は依然として不透明なままだ。10年前の熊本地震を彷彿とさせる光景が広がる中、被災地では夜を徹しての救助活動が続けられている。
揺れは午後4時27分ごろに発生した。
JR熊本駅前では、駅係員が「上のガラスが落ちてくる。必ず離れて待ってほしい」と避難を呼びかけた。駅のコンコースの屋根の下からも誘導が行われ、多くの利用客が駅前の駐車場へと避難した。駅にいた利用客は、携帯電話の緊急地震速報が鳴るよりも早く揺れが到達したため、反射的に机の下に身を隠したと当時の状況を語った。
震度6強を観測した益城町では、10年前の熊本地震の記憶を呼び起こされた住民が「当時のことを思い出した」と不安を口にした。
甚大な被害を受けた木山神宮では、狛犬(こまいぬ)が台座から落下したほか、5年前に再建されたばかりの鳥居も全壊した。
最大震度7を記録した宇城市では、上空から少なくとも2カ所での火災が確認された。
宇城市役所では、10年前の地震後に補強された筋交いによって建物自体は持ちこたえたものの、2階の窓ガラスが大きく割れる被害が出た。氷川町の藤本一臣町長は、安否確認ができていない地域の把握を最優先に進める方針を示した。
八代市では、球磨川に架かる植柳橋が橋桁から折れ、橋梁が川の中へ転落した。
嘉島町のイオンモール熊本では鉄骨がむき出しになり、爆発が起きたとみられる痕跡も確認されている。倒壊した住宅の下敷きになった人の救出作業は深夜まで及んだ。現場では「頑張れ」という声が飛び交い、閉じ込められた男性が救い出されるなど、懸命な捜索が続けられた。
