2024年、北海道江別市の公園で大学生の長谷知哉さん(当時20)に集団で暴行を加えて死亡させ、現金などを奪ったとして強盗致死などの罪に問われた男女6人の裁判。7月13日からは川口侑斗被告(当時18)と、当時17歳の少年の裁判が始まり、7月14日は証人として川村葉音被告(21)が出廷しました。
川村葉音被告(21)は自身の裁判で懲役30年の判決を言い渡され、のちに控訴。一方、無期懲役を求刑した検察側も控訴していました。
控訴審を控える中、証言台で川村被告は共犯者らとの関係や暴行当時の様子について述べました。
■普段から支配的な存在だった川口侑斗被告には「思ったことが言いづらかった」
検察側から共犯者らとの関係について問われた川村被告は、川口被告とは事件の1か月ほど前に知り合い、当時17歳の少年などとよくドライブにでかけていたなどと述べました。
川口被告の弁護人から普段の川口被告の存在について問われると、川村被告は「リーダー的な人。”どこ行くぞ”とか行き先を決める人。中心人物的存在だった」と答えました。
検察側から「川口被告と対等な関係だったか」と問われると、川村被告は「川口被告には、思ったことが言いづらかった」などと証言しました。
さらに交際相手であった当時17歳の少年についても「川口被告には、言いたいことを言えない様子があった」と証言。川口被告が免許を持っていないにもかかわらず、車を貸していたことについては、「断れなかった」と証言しました。
また暴行の際には、滝沢海裕受刑者(当時18歳)に「ライダーキック(飛び蹴り)」をさせたり、川村被告にも「やれ」と言って被害者を蹴るよう指示したことなどを証言しました。
■「許してないからもっとやって」被害者の交際相手・八木原亜麻被告の主導的役割
川口被告が普段から主導的な立場であることを証言した一方、被害者の交際相手だった八木原亜麻被告(21)の主導的役割についても新たに証言しました。
執拗な暴行を受け、何度も謝る被害者を前に、八木原被告は「許す気ない、もっとやって」などと発言。これが苛烈な暴行につながったと、川村被告は証言しました。
その後、川口被告が「まだやんなきゃいけないの」と問うたのに対し、八木原被告が「許してないからもっとやって」などと、さらなる暴行をけしかけていたことも明かしました。
川口被告の弁護人から「八木原被告がやめていいと言っていたら、川口被告は暴行をやめていたと思うか」と尋ねられた川村被告は、「やめていたと思います」と証言しました。
■「オレきょう一番頑張ったから」奪った現金を一番多く受け取った川口被告
川村被告は、暴行を始めたのは川口被告だったと証言。川口被告は「言葉でせめて説明しろ」などと言って、被害者の顔を拳で殴り始めたということです。
集団による暴行は100回以上に及び、このうち川口被告が50~60回、当時17歳の少年が60~70回ほど暴行を加えたと証言しました。
被害者のキャッシュカードを使ってATMから現金を引き出した際には、川口被告は「おれ、きょう一番頑張ったから」と言って、最も多い9万円を受け取り、自慢していたことも明かしました。
さらに川口被告が被害者の服を脱がせたほか、あおむけに倒れていた被害者の頭部を、当時17歳の少年と左右から交互に蹴り続けるなど、凄惨な暴行の様子を証言しました。
こうした川村被告の証言を聞いていた川口被告は、ときおり顔をしかめ、首を左右に振るなど、不服そうな様子を見せました。
■川村被告は控訴中に証言…「正直に話します」川口被告の被告人質問は15日
川村被告は一審で懲役30年の判決を言い渡され、その後控訴。無期懲役を求刑していた検察側も控訴しています。
控訴中の身でありながら証言台に立った理由について川村被告は「事件と向き合っていきたいっていう気持ちがあったから話しました」と声を震わせながら語りました。
川口被告は初公判で「本当にひどいことをしました。申し訳ありません。この裁判で正直に話します」と話しています。15日の被告人質問では川口被告本人が証言台に立つ予定です。
