議長ポストをめぐる福岡県議会の金銭要求疑惑で、公開された音声をFNNが独自に専門機関で鑑定した結果、中尾副議長本人と“ 99.99%以上”で一致と判定された。告発した吉松県議は総額2840万円を要求されたと訴えているが、中尾氏らは関与を否定している。
福岡県議会“カツアゲ”疑惑…音声の主と名指しされた幹部
福岡県議会での議長ポストなどを巡る金銭要求、いわゆる“カツアゲ”疑惑は、新たな局面を迎えた。
渦中の音声とは、自民党県議団の幹部で、現在は県議会の副議長を務める中尾正幸県議のものと指摘されるデータである。

中尾副議長のものと指摘される音声:
あした松本(自民党県議団)会長が“荷物”は預かります。

中尾副議長のものと指摘される音声:
ちょっと大金やけんね。管理しとかんとね。
音声の中で言及された「荷物」とは、現金のことを指すとみられている。
さらに同じ音声の中には、県議会きっての実力者であり、“福岡県議会のドン”とも呼ばれる蔵内勇夫現議長の存在を匂わせる場面も含まれていた。

中尾副議長のものと指摘される音声:
「マスターズ」というのは他会派も含めてやっている(ゴルフ)あした預かります。責任持ってちゃんと立ち会いますからね。
総額2840万円要求された…と告発
この音声を公開したのは、かつて自民党県議団に所属し、2020年から1年間県議会の議長を務めた吉松源昭県議だ。

吉松県議によれば、中尾県議をはじめとする自民党県議団幹部からの金銭要求は、2020年以前に複数回あったという。

議長就任への根回しとして、別の県議と2人で総額2840万円を支払ったと告発した。
吉松源昭県議:
会派内でいえば上司に逆らえない人の弱みにつけ込んだ“カツアゲ”、あるいはみかじめ料的な要求であったと。
支払われた現金の用途には、音声の中で「蔵内会」と呼ばれた懇親ゴルフ代、約1000万円のほか、高級料亭での食事代約49万円や車代約250万円なども含まれていたと吉松県議は語る。

吉松源昭県議:
中尾副議長は発言の中でゴルフ会というものは蔵内相談役にご指導いただく会だと発言された。そこに全てが集約されていると私は思っている。
その上で過去の“金銭要求”を告発した理由について、吉松県議は県議団による高額の海外視察が社会問題化したことを挙げた。

吉松源昭県議:
この海外視察においても“カツアゲ”だと思う。県民の税金をカツアゲしている。
一方、福岡県議会のドンである蔵内議長は、今回の吉松県議の告発について報道陣から問われると、次のように答えた。
福岡県議会 蔵内勇夫県議長:
(Q:この件以降吉松県議と直接話した?)
顔を合わせてくれません。

蔵内勇夫県議長:
僕は彼を育ててきたつもりなんだ。どこでああなっちゃったのかね。残念です。
中尾副議長のものと指摘される音声:
あした松本(自民党県議団)会長が“荷物”は預かります。
そして、音声の主だと名指しされた中尾副議長は自身の関与を否定した。

中尾正幸副議長:
俺の声っぽい、私の声に似てるんですけど、お金の授受がないのにそんなことは言わんやろと。
FNNが専門機関に鑑定「同一人物の音声と推定する」
そこでFNNは警察や裁判所からの声紋鑑定の依頼も数多く引き受ける専門機関に、音声データの鑑定を依頼した。

中尾副議長のものと指摘される音声:
あした松本(自民党県議団)会長が“荷物”は預かります。
日本音響研究所の鈴木創所長は、周波数分析の結果を示し、次のように結論づけた。

日本音響研究所 鈴木創所長:
これはここだけで15点一致しています。
これだけ一致しているということは、別人とは考えにくい。
日本音響研究所 鈴木創所長:
「同一人物の音声と推定する」この「推定する」というのは弊社の中で一番確度が高い結果になります。
記者:
パーセンテージは出さないと思うが…実際は?

日本音響研究所 鈴木創所長:
でも99.99%以上ということになると思います。
中尾副議長のものと指摘される音声:
あした松本(自民党県議団)会長が“荷物”は預かります。
この極めて高い確率で本人の声だと指摘された中尾副議長はFNNの記者の前に姿を見せていないが、先日の会見では次のように話していた。
記者:
何らかの鑑定で声が中尾さんのものと明らかになったらどうするか?

中尾正幸副議長:
まあ、それは私の記憶違いでしょうから…。
中尾副議長本人からさらなる説明が求められる。
(「イット!」7月13日放送より)

