衆議院の議院運営委員会で10日午前9時から、皇室典範の改正案が審議入りした。
木原官房長官による改正案の趣旨説明に続き、自民党の小林政調会長は、冒頭、「皇族数の確保という課題に対処するため、皇室典範改正については、なんとしてでも、この国会で成し遂げなければならない」と切り出した。
その上で、「自民党として最も重視する皇族の養子制度について、次世代の男性皇族が、悠仁親王殿下お一人しかいらっしゃらない現状において、皇族数を増やしていくためには、皇統に属する男系男子を、養子としてお迎えし、皇族とすること以外に方策はないと考える」と述べた。
旧皇族の男系男子を養子に迎える案については、改正案策定に先だって取りまとめられた「立法府の総意」では言及されていなかった養子の子の皇位継承資格を規定したことに、中道改革連合などから異論が出ている。
小林政調会長は、こうした一部の野党の指摘を念頭に、「正副議長の取りまとめに直接の記述がない内容であったとしても、必要な範囲で現行法の体系に照らして制度を整合的に完結させる必要がある」と述べた。
また、木原官房長官も「衆参正副議長による議論の取りまとめにおいては、養子の子にかかる記載がないことから、現行皇室典範の規定に基づく取り扱いということになる。男子の場合は、皇位継承資格を有することとなる。これは、現行法に基づく結果であり、立法府における将来の検討を先取りしたり、また、これを縛ったりするような主旨のものではないと、そのように承知している」と強調した。
一方、中道の中野洋昌衆院議員は、「養子の皇族の男子の方の子孫が、皇位継承権があるのかないのか、私は速やかに検討が加えられ、必要があると認めるときは、所要の措置が講じられるべきであると考える」と述べた上で、「正副両議長から、お願いしたいということで出された(付帯決議案)の項目の中で、読み込めるのか読み込めないのか。これが非常に重要だ」として、改正案の付帯決議案の内容に、養子の子の皇位継承資格について必要な場合の速やかな検討も含まれるかどうかを質した。
これに対して衆議院法制局は、「衆参正副議長から各党各会派に対して示された、付帯決議に盛り込んでいただくことをお願いしたい内容、いわゆる付帯決議案の第1項目及び第3項目で十分に読み込めるものと拝察している」と説明し、指摘は含まれるとの考えを示した。
また、中野議員は、「仮に、正副議長からのお願いであります付帯決議が議決をされた場合には、立法府の意思として、これを十分に尊重する。そして、対応していくというものと考えるが、それでいいか」と政府側の認識を求めた。
木原長官は「仮の話ということだが、政府としては、ご指摘の付帯決議が議決された場合には、その趣旨を尊重して対応すべきことは、当然のことと考えている」と応じた。
委員会では、その後、日本維新の会や国民民主党、参政党、チームみらい、共産党の各党の質問が続き、昼頃に採決される予定だ。
