シリーズ「復興 その先へ」。倉敷市真備町のうどん店、「さるや」の店主の男性は、被災から復興に向けて歩んできました。8年経った今、店は、地域に欠かせない存在となっています。
手打ちうどんに、ぱりっぱりのえびの天ぷら。倉敷市真備町のうどん店、「さるや」です。店には、連日多くの人が訪れます。
(客は…)
「おいしい、だしが特においしい」
「私は肉うどんが好き。おいしくて近いので来られる時は来ている」
(さるや店主 柴田勇樹さん)
「自分だけの店ではないと思いながら毎日仕事している」
【被災直後】うどんを作る道具も食器も全て使えなくなり…
8年前・・・。さるやは店主の柴田勇樹さんが、店を始めてようやく軌道に乗った頃、西日本豪雨で大きな被害を受けました。うどんを作る道具も食器も全て使えなくなりました。
(柴田勇樹さん)
「今までの周りの人に助けられている。お客さんのためにも早く再開できたらいい」
【豪雨から3カ月…】
豪雨から3カ月、柴田さんは、被災した自宅の修理を後回しにして、仮設店舗で営業を再開、被災者やボランティアにうどんの提供を始めました。
【豪雨から1年…】
(柴田勇樹さん)
「“さるや”なので、それとひっかけてとり(鶏の天ぷら)と、災いを取り去る、とりさる」
”しゃれた”特別メニューを考案し元気を届け続けました。
【被災から1年3カ月】
柴田さんは、新しい店舗の再建を決意します。
【被災から1年9カ月】
店が再開したのはコロナ禍。感染予防対策とテイクアウトなどの工夫をしながら、苦境を乗り越えました。
(柴田勇樹さん)
「人、世の中、真備のため、芯を通してこれからもやっていきたい」
◆俳優・MEGUMIさんも存在を知り…イベント開催のきっかけに
〇うどん踏む様子
柴田さん以来、こうしてうどんを踏むことから一日を始めるのが柴田さんの日常です。
(柴田勇樹さん)
「8年前は急に普通の毎日を送れなくなった。きょうも(うどんを)踏ませてもらえることにありがたみを感じる・・・」
(イベントスタッフ)
「こんにちは」「今年度のチラシがこちらになります」
被災から8年・・・さるやは、毎年この時期に合わせて行われるイベントの会場として地域の大切な場所になっています。
(イベントを主催する 柴田優さん)
「同級生の、俳優のMEGUMIと一緒に町を歩いて、“さるや”を知った。ご縁があり知り合った。すごく頑張っているので何かできないかとここでスタートした」
◆被災から8年…真備町を離れた人や地域の人たちが集う「地域になくてはならない場所」に
イベントは6年前から、倉敷市出身の俳優、MEGUMIさんと同級生らが、手弁当で行っていて縁日やライブなど、多くの人が集まる恒例行事となっています。2026年は、7月7日の午後から行われ、真備町を離れた人や地域の人たちが集います。
(柴田勇樹さん)
「客や地域の人、子供、お年寄り、老若男女、この場所が拠点となる、それが“さるや”であればうれしい」
西日本豪雨から8年…さるやは今、うどんで安らぎを与えるだけでなく、人と人をつなげる地域になくてはならない場所になっています。
