甚大な被害を受けた被災地では、被害を最小限に抑えるため、砂防ダムの整備が進められています。
8年経った今の現場を取材しました。
広島市東区馬木で国が整備を進める砂防ダム。
8年前、ここで土石流が住宅を襲い、1人の命を奪いました。
大谷川には当時、砂防ダムはありませんでした。
【国交省 広島西部砂防事務所 河内俊雄 副所長】
「ここの地区はこの堰堤の上側にもう一基あり、3基で土石流を止める計画になっている」
【加藤雅也アナウンサー】
「間近にくると迫力がありますね」
西日本豪雨を受けて国が建設する砂防ダム。
当時、甚大な被害を受けた広島市、呉市、坂町の9つの地区で国は砂防ダム30基を設置し来年度末までにすべて完成させる予定です。
【加藤アナ】
「さてこちらが、西日本豪雨を受けて国が現在つくっている砂防堰堤30基のうちの最後の1基ということです。ちょうどVの字のようにできているわけですから、まさにここにできるんだなとわかる。手前には木の根や枝、奥には岩も見えるが、こういったものが地中に含まれているというのを改めて感じます。そして西日本豪雨から8年が経つわけですが、この位置から見える山、当時崩れた山肌がいまもむき出しに残されている。改めて当時の被害の大きさを感じさせられますし、ちょうどあのひっかいたような跡、大きな岩もありますからこの土石流の怖さというのを改めて感じさせます」
この深山の滝川では備えをしていなかったわけではありません。
【河内副所長】
「下流側に小さい砂防ダムがあったが、それ以上の土石流が発生して当時は流された形になっている」
砂防ダムの『計画を上回る』土石流で橋が流されるなどの被害が出ました。
12人の尊い命が奪われた呉市天応地区。
当時、この場所では…。
【河内副所長】
「こういう風に土砂が川をうめて、そこから水があふれて被害が発生する、いわゆる『土砂洪水氾濫』が起きた場所。それを防ぐために『遊砂地』という施設をここに設けて、上流から出てくる土砂をここにためて下流への被害を防ぐ」
今回、遊砂地に入らせてもらいました。
【加藤アナ】
「すごくきれいだが完成はいつ?」
【河内副所長】
「この3月に完成したばかり」
【加藤アナ】
「この土砂は?」
【河内副所長】
「先週の大雨で川の水位が上がったときに、上流から流れてきた土砂をこの遊砂地が捕捉した」
被災地にそびえ立つ砂防ダム…。
しかし、砂防ダムができたから安心、というわけではありません。
【河内副所長】
「計画以上の雨が降ることが予想される。そのために自治体から出される情報をしっかり見ていただいて、早めの避難につなげていただければと思う」
Q:考え方としては砂防ダムが止めるところはとめてくれるが、止めている間は私たちの逃げる時間を作ってくれているんだと考えたほうがいい?
「そうですね、砂防ダムですべての土石流がとめられると過信せずに早めの避難行動につなげていただければと思う」
