ハンドボールリーグHのアランマーレ富山で活躍し去年、引退した菊池杏菜さん。引退後に選んだ道は…なんと競輪選手。新たな競技で再び日本一を目指し奮闘しています。

静岡県伊豆市にある日本競輪選手養成所。

*菊池杏奈さん
「(アランマーレのタオルを)けっこう使ってるのでボロボロになっちゃいました。これを見て、みんなのこと思い出して元気出してます」

菊池杏菜さん、27歳。岩手県出身で中学からハンドボールを始め、高校卒業後にアランマーレ富山に入団。

主力選手としてチームを牽引し、日本代表にも選ばれた実績をもちます。

しかし、去年4月、26歳で引退を決断しました。

*菊池杏奈さん
「生涯スポーツに関わって生きていたい。ハンドボールを続けたい気持ちもあったが、選手寿命の問題であったり、新しいことにもチャレンジしたい思いがあって(決断した)」

菊池さんが目指す新たな舞台は「ガールズケイリン」。華やかさと、激しいレースのギャップが人気で、富山競輪場でも開催されています。

菊池さんは、日本競輪選手養成所の試験に見事合格。10カ月におよぶ訓練を経て、プロデビューを目指しています。

今年入所した女子の候補生は18才から34才までの17人。ほとんどが自転車競技経験者で、中には高校生チャンピオンもいます。

*菊池杏奈さん
「自転車の知識だったり経験が違うので、乗り方、フォーム、考え方など勉強になる。一緒に練習できて嬉しい」

菊池さんの最大の武器はハンドボールで培った圧倒的なフィジカルです。

*菊池杏奈さん
「身長がハンドボール選手では小さいので、フィジカルがないと勝てないと感じた。スクワットなどウエイトトレーニングを強化して、自分の強みだって言えるぐらい強くなれた」

その菊池さんに指導する教官も期待をよせています。

*友田雄介教官
「ハンドボール界から競輪界に転身する選手はあまり聞いたことがない、少ないと思う。0から100の瞬発力系のダッシュだったり、柔らかいシュートや速いシュートを打ったりハンドボールの繊細な動きがものすごく自転車競技に向いている」

今月はじめに開催された第1回目の記録会では、自転車競技経験者を上回る好タイムを出しました。

*友田雄介教官
「競技経験者と変わらないほど脚力も向上して、ハンドボールを通して培ってきたガッツや闘争心は、18歳や19歳で入ってきた人もいますので、今回生を引っ張っていく存在になってくれたらと期待している」

全寮制の養成所に入って2カ月。携帯電話の使用は制限されています。

なかでも辛いというのが…。

*菊池杏奈さん
「今一番しんどいのがお寿司が食べられないこと。大好きなので…」

そんな菊池さんの自転車の色はオレンジ。

アランマーレのチームカラーで、自分で決めました。

*菊池杏奈さん
「毎日この自転車乗っているので、これを見てみんなのことを思い出して、アランマーレのみんなも頑張っているから自分も頑張ろうと元気をもらってます」

この日、午後からの訓練は1周333メートルのバンクを60周。

それを3セット日が傾くまで続きました。

自転車漬けの毎日を送る菊池さん。

競輪選手になれた時の登録地は出身地の「岩手」ではなく、「富山」と決めています。

*菊池杏奈さん
「8年間ハンドボールのファン支えられここまで続けて来れた。まだまだハンドボールで恩返しができていない思いがあるので、デビューしたら日本一の競輪選手になりたい。イメージは自分の中では完璧です。知ってる顔か(スタジアムに)たくさん、チームメイトとかファンのみなさんとか」

富山競輪場での再会を誓ってきょうも走り続けます。

ハンドボール選手時代のコートネームは「にも」で、岩手県出身の宮沢賢治の「雨にも負けず、風にも負けず」の「にも」から付けたそうで、競輪選手になってからのニックネームも「にも」にしたいと話していました。

富山テレビ
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