2020年、県立高校に勤務していた当時30代の女性教師が自殺したのは、同僚の男性教師からのパワーハラスメントが原因だとして、女性教師の両親が県に損害賠償などを求めた裁判が仙台地裁で始まりました。両親は事実の解明や再発防止策の策定を求めています。
訴えを起こしたのは、亡くなった女性教師の両親です。
訴状などによりますと、女性教師は2020年、石巻西高校に勤務していた際、同僚の当時59歳の男性教師から、「仕事は一切お願いしません。会議には出ないでください」などと書かれたメモを机に置かれるなどの執拗なパワーハラスメントを受け、自殺しました。
県は男性教師のパワーハラスメントを認定し、当時の基準などに基づき、「停職3カ月」の懲戒処分としましたが、この問題を受けて「免職」の規定が追加されました。
去年7月、県の調査報告書が両親に提出されましたが、「真実が明らかになっていない」などとして、両親は県を相手に訴えを起こしました。
訴えでは、県に総額およそ1億円の損害賠償や、管理職の立場で男性教師に対して聞き取りや指導を行わなかったとして、当時の校長や教頭の法的責任についても言及しています。
23日、仙台地裁で開かれた第一回口頭弁論で、父親は「また教育現場で二度とこのような悲惨な事故が起こらないことを切に願います」と意見陳述し、事実を解明した上で第三者委員会の設置を含めた再発防止策の策定を求めました。
県は調査報告書で認定していたパワーハラスメントについては争わない姿勢を示した一方で、校長や教頭の法的責任については「負担を軽減するための具体的な措置を講じている」などとして訴えの棄却を求めました。
女性教師の父親
「誠実な対応をしてほしいと思っています」
女性教師の母親
「学校の先生方が働きやすい職場になってほしいと思います」
次の裁判は9月8日に開かれる予定です。
