ボーナス時期に合わせ盛り上がりをみせる『ふるさと納税』。この夏は中東情勢の影響もあり、消耗品や簡易包装にした返礼品の人気が高まっている。
“写真映り”で大きく変わる寄付額
シャッターを切るカメラマンの視線の先にあるのは、福岡・大牟田市内の養蜂場で採れた『はちみつ』や市内の飲食店の名物メニュー『豚足』。

この日行われていたのは『ふるさと納税』の返礼品撮影会。

商品の魅力を伝えようと熱が入る。「すごーい!凄くないですか?めちゃくちゃいいです」と事業者が思わず声をあげる。

会場には、カメラマンのほか、生産者や市の職員、ふるさと納税サイトの担当者が集まり、“寄付が集まる1枚”を目指して撮影する。

「やはり寄付者の皆さまが、サイト上で1番に見るのは、写真。大牟田市の返礼品の魅力が伝わるような写真になれば」と話すのは、大牟田市広報課の伊藤友希さん。

「2024年から2025年にかけて寄付額が伸びているので、2026年も伸ばしていきたい」と意気込む。
簡易包装で寄付額下げ“お得”に
各自治体が財源を確保するために力を入れる『ふるさと納税』。この時期は、夏のボーナス時期と重なり、毎年、申し込みが増える傾向だ。特にこの夏は、長引く中東情勢を踏まえて、例年とは異なる変化が生まれている。

「数十円から100円、200円という価格で包装資材が値上がりしていると聞いている。簡易包装することによって、価格が抑えられるのは、ポイントとして大きい」と仲介サイト『さとふる』の渡瀬健介さんが現状を説明する。

『さとふる』によると、中東情勢の緊迫化によるナフサ不足の影響で、簡易的な包装にした返礼品の登録数は、前の年の同じ時期と比べて6.7倍に増えているという。
袋だけ包装”訳アリ“博多和牛人気
既に、返礼品を簡易包装にする動きは、福岡県内の自治体にも広がっている。

「簡易的な包装での返礼品のパッケージを事業者さんからの御相談もありまして、作らせていただいている」と話すのは、大木町産業振興課の吉川昌宏さん。
大木町では2024年から物価高対策として、返礼品の明太子の容器を簡易包装にし、寄付金額を6500円から5000円に引き下げた。

更に6月に入ってからは、包装を袋だけにした『博多和牛』も準備。ナフサが原料のトレーを使うと7000円する返礼品だが、”訳アリ“として5000円で受け取れるようにした。

「ナフサ不足でいろんな業界で包装の様式が変わっていると…。今後どうなるか分からないので、簡易的な規格も平行して準備してみてはと話をした」と吉川さんは話す。

寄付する人にとっても“お手頃”価格で手に入る簡易包装の返礼品。吉川さんも手応えを感じている。「包装だけが変わりますので、それを喜ばれる寄付者もいらっしゃると思う。寄付サイトへのアクセス数についても多くのアクセスをいただいている」。

ボーナス商戦も始まり、盛り上がりを見せる『ふるさと納税』。物価高や物資不足の影響を受けながらも各自治体は、あの手この手で寄付獲得に知恵を絞っている。
(テレビ西日本)

