鹿児島県霧島市の温泉施設で、家族と入浴中だった熊本県八代市の5歳の男の子が行方不明になった。「子どもが見当たらなくなった。川に落ちたかもしれない」――母親のその一言が、大規模な捜索活動の始まりとなった。通報から24時間以上が経過した22日も、警察と消防による120人態勢の捜索を行ったが、男の子はまだ見つかっていない。

「慌てていて館内を探して」 浴室の窓から外へ出た可能性

行方不明になったのは、熊本県八代市の保育園児・田中嶺臣ちゃん(5歳)だ。

21日午後3時半ごろ、霧島市隼人町嘉例川にある温泉施設「かれい川の湯」で、嶺臣ちゃんの姿が突然見えなくなった。嶺臣ちゃんは両親と家族湯に入浴していたが、先に脱衣所へ向かった両親が戻ったとき、すでに浴室に姿はなかった。

施設の支配人(51)は、通報当時の両親の様子をこう振り返る。

「子供がいなくなったということだった。(両親が)慌てていて館内を探して、お母さんが『(子供は)川かもしれないから110番してください』と。女性スタッフに110番するように言った」

警察によると、通報当時、浴室の窓は開いていたとみられており、嶺臣ちゃんが窓から外へ出た可能性があるという。

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窓の外には川 1.8mの段差と護岸を越えた先に天降川

「かれい川の湯」は、地図上で見ると天降川(あもりがわ)に面した場所に位置している。施設内は全て部屋で仕切られた家族湯の造りで、ほとんどの内風呂には浴槽のすぐそばに窓が設けられている。

支配人によると、家族湯の窓の外には1.8mほど下に木々が生える約5mの敷地があり、さらに2.8mほどの護岸の先に天降川が流れているという。窓と川の間には木々や段差が存在するものの、子どもが窓から外へ出れば、川へ転落するリスクは十分にある構造だ。

現場近くで勤務する人は、21日の川の状況をこう説明する。

「(川の水量は)21日はもっとあって、ちょっと濁っていた。(水位が)20〜30cm高いのではないか。21日、20日は雨がすごかった。21日の朝は降っていた」

前日からの雨で水量が増し、水が濁った状態だったことが、捜索をさらに困難にしている。

ヘリ、ドローン、船舶 広範囲にわたる大規模捜索

21日午後6時半、霧島市の山あいにある温泉地の上空にヘリコプターの音が鳴り響いた。警察と消防による捜索活動が本格化し、複数の消防隊員が水中捜索に当たった。ドローンによる上空からの捜索も並行して行われた。

しかし、日没を迎えた午後7時、21日の捜索はいったん打ち切られた。

翌22日は午前7時から捜索が再開された。現場付近の下流では消防が水中を捜索し、警察と消防合わせて120人体制で活動が展開された。天降川は現場付近から霧島の国分市街地を通り、錦江湾へと流れ出る。捜索は広範囲にわたって行われ、河口付近でも県警の船舶やヘリが活動した。

通報から24時間以上が経過した現在も、嶺臣ちゃんはまだ見つかっていない。

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鹿児島テレビ
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