山では標高が100m上がると、気温は0.6℃下がるといわれています。また、風速が1m強くなるごとに体感温度は1℃低くなります。さらに、山の天候は変わりやすい。たとえ低山だったとしても油断は禁物です。気温や風などの影響だけでなく、歩いていると体温が上がり、汗をかくといった変化もありますから、その対策が必要です。そこで、登山の防寒の基本を、アウトドアに詳しいWILD-1多摩ニュータウン店キャンプ担当の大貫大輝さんに聞きました。
取材・文=吉田正之 編集=風来堂
3層で重ね着して脱いだり着たりが基本
「基本となる考え方が、『レイヤリング』と呼ばれるものです。これはいわゆる“重ね着”のことで、歩きながら、そのときの状況に合わせて1枚脱いだり、また着たりと、調節するのです」(大貫さん)
これを上手に実践することで、山での快適さが決まると言っても過言ではありません。以下、レイヤリングがどういうものなのか、簡単にご紹介しましょう。
「レイヤリングの基本は、『ベースレイヤー』『ミドルレイヤー』『アウターレイヤー』の3層からなります」(大貫さん)
ベースレイヤーとは?選び方は?
ベースレイヤーは、直接肌に触れるウェアのことで、汗を吸って素早く乾かし、肌をドライに保つ役割を担います。最近では、軽くて速乾性に優れたポリエステル素材や、メリノウールと呼ばれる保温性、吸湿性、防臭性に優れた素材が人気となっています。
「レイヤリングの中で、一番に意識していただきたいのが、ベースレイヤーです。肌に直接触れるウェアをしっかりと選ぶことで、安心して行動ができるからです」(大貫さん)
素材としては、先にも触れたポリエステルやメリノウールが挙げられます。

