遺伝子を意図的に操作されて誕生する“ゲノム編集ベビー(デザイナーベイビー)”を禁止する法案が12日、衆議院の厚生労働委員会で採決され、全会一致で可決された。
ヒトの遺伝子に関わる研究については、「人間の尊厳及び人権を尊重し、社会の理解と協力を得て、適正に研究を実施することが不可欠」などの指針はあるが、罰則を伴う法律は無いのが現状だ。
「ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案」は、「ゲノム(遺伝情報)編集」などの技術で遺伝子を改変したヒトの受精卵(胚)や生殖細胞を、人間や動物の子宮内に移植することを原則禁止する。
ヒトの受精卵などにゲノム編集技術を用いることは、予測できない遺伝子の改変が起こり、人間の発育に重大な影響を及ぼす可能性や、将来世代にわたって個人や社会に重大な影響を及ぼす可能性が指摘されている。
法案では、ゲノム編集された受精卵などの「作成、譲受け及び輸入並びに使用を規制」した上で、ゲノム編集された受精卵などの適正な取扱いについての指針を策定する。
違反した場合の罰則も設けられ、10年以下の拘禁刑か1千万円以下の罰金、またはその両方が科される。
一方、生殖医療や難病治療の基礎研究などにゲノム編集の技術が有用だといった指摘を踏まえて、胎盤が形成されず子どもが生まれない場合に限り、動物の子宮内に移植することを容認した。なお、容認する場合の具体的な要件については、政令で定めるとした。