中東情勢悪化などによる物価高が続く中、新品の商品が格安で購入できる、いわゆる“オフプライスストア”への注目度が高まっています。

店頭のポスターに大きく書かれていたのは、「毎日がセール価格」「新品なのにMAX90%OFF!」との売り文句。
取材班が訪れたのは、東京・武蔵野市の「吉祥寺マルイ」内に店を構える「LOCUST」。

店内に並ぶ商品は、すべて「新品」なのにもかかわらず、最大90%オフの大特価で販売されています。

夫への誕生日プレゼントを探しに来たという女性は「思ったより安い。値段みると安!ってなるので、その辺はびっくりしました。いい買い物です」と話しました。
また、別の女性は「(Q.4300円が900円に)すごく安いと思います。手に取ろうかなと思います」と話しました。

これだけの安さのワケは、型落ちしたり、シーズンを過ぎたりした服など、メーカーの余剰在庫を安く大量に仕入れて販売すること。
それにより、店頭には「THE NORTH FACE」や「LACOSTE」など、さまざまな有名ブランドの品も並びます。

店内では、あちらこちらに「半額」の文字がおどります。

来店客は「デパートとかも行きますけど、ソックスいいなと思ったら2000円くらいする。(Q.今持っているのは?)ソックスではないけど、足首を冷やさないためのもので、200円!税込み220円!いいと思いますよ、こういうのは試してみるのに」と話します。

この店は2025年度だけで全国各地に33店舗出店するなど急拡大していて、現在の合計は44店舗。
その全ての店舗で売り上げが上昇していて、中には、前の年から売り上げが1.4倍に伸びている店舗もあるといいます。

輸送コストの上昇や中東情勢悪化による原油高の影響はアパレル業界にとっても深刻。

それでも、LOCUST・氏田かのこ広報室長は「元々企業が在庫の行き先に困ったものを仕入れさせていただいているので、その洋服が高く作られていようが安く作られていようが、それを捨てられないように(安く販売)するだけなので、他のアパレルブランドさんに比べると影響はかなり少ないのではないか」と話します。

同じくオフプライスストア「Luck Rack」を全国に52店舗展開しているゲオホールディングスも、「影響が全くないとは言えませんが、余剰品を一括で大量に仕入れて販売するというビジネスモデル上、原材料の高騰が1次流通ほどダイレクトに価格に反映されることはございません」として、物価高の影響は比較的少ないとしています。

物価高社会の救世主ともいえる“オフプライスストア”。
その行く末を専門家は次のように見ています。

第一ライフ資産運用経済研究所・永濱利廣首席エコノミスト:
今後も節約志向が続くので市場は拡大すると思うが、おそらく単に服を並べるだけみたいなお店は厳しくなってくると。今後は例えば魅力的な海外ブランドを引っ張ってくるような大手とか、あとはネット通販と実店舗を融合させて、倉庫に眠る在庫をスピーディーにさばくようなデジタル型の店舗っていうのが市場をけん引していく可能性が高いと思う。