ホームパーティみたいな音楽祭
5月中島町の「姫ヶ浜ビーチ」で行われた「みかんの花かおる音楽祭」。その名の通り島がミカンの花の香りに包まれるこの時季に、県の内外から20組を超えるメンバーが集まり、朝から夜まで音楽を楽しんだ。
2026年で8回目を数えるこの音楽祭、島に移住してきた人たちが中心となって、立ち上げた。
みかんの花かおる音楽祭・柴田紘子実行委員長:
「なんかこうホームパーティみたいな音楽祭が出来たらいいなとやり始めたのが、第1回目。最初から移住者の方で音楽をやる人が多かったので、その方と一緒にやろうって」
こう語る実行委員長の柴田さんも神奈川県から松山に移住し、10年住んだ後、8年前中島に移り住んだ。
大好きな音楽で島に元気を
柴田さん:
「だんだん大きくなってきて、大変な面も実際あります。だけど島の方々が喜んでくださる姿とか、子供達が年々成長してるところとか見ると、やりがいがあるなと。やっぱり私たちの役割は、子どもたちを育てる世代になると思うので、こういう音楽に没頭している大人たちを見て、今の島の子どもたちが楽しそうだなと思って、やってくれたら一番うれしいなと」
大好きな音楽で島に元気を。
そんな柴田さんもお気に入りのカフェが、ここ「セブンスヘブン」だ。
柴田さん:
「(Q.セブンスヘブンができた時は?)いやうれしかったですね!もう大歓迎でした。今はもうお気に入りで、行ったらもう“いつもので!”ってハンバーガーセットをたのみます」
食べに来ていたお客さん:
「(Q.移住の方って増えた?)増えたね 外国人の方も多いですよ」
「はい!大歓迎です」

中島への移住者の数も8年前の4倍以上に増加
県の集計によりますと、愛媛の移住者数は2023年度に最高を記録。2024年度に若干減少したものの、中予は移住者が過去最高に。中島への移住者の数も8年前の4倍以上に増加している。
「セブンスヘブン」の店内にはベースにギター、ドラムセットにピアノと、楽器がズラリ。カフェを営む古宅さん夫婦も移住組。3年前に島での定住を決めた2人も、大の音楽好きだ。
古宅守さん愛子さん夫婦:
「えっと私はボーカル」
「ベースです」
愛子さん:
「最近は活動してないんですけども、松山にいる時はよくライブとかをして…(2人で)してました。あははははは」
というのも、日々の忙しさからベース、そしてマイクを握る時間もなかったそう。
守さん:
「こんなに来てくれるとは正直思ってなかったですね。始める前も、始めた当初も思ってなくて、ここまで需要があるものかって、正直驚きでした。もっと暇だろうなって思ったし。」

日々の忙しさからベースやマイクを握る時間もなかったとか
暇…どころかこちらのテーブルは、皆さんオムライスを堪能中。仕事で島に通っているという男性はピザを。
男性:
「評判いいですよ!」
女性客7人:
「とってもおいしいです!」
愛子さん:
「キッカケは、そもそも私たちが別のお仕事をしていて…宿泊施設だったんですけど、フェリー待ちで過ごす所がないとか、お客さんから聞いていて、いつか独立はしようかなとは2人で思ってたんですけど、そういう飲食店が無いなぁっていうのはすごく感じてたんで」
守さん:
「一番は中島に定住できる家を購入できたっていうのが、一番大きいかなって思います。まぁその段階では店舗もできる所はないかなと、一緒に探してはいたんで」

カフェというには少しお堅い感じ?
店は、フェリーが到着する大浦港から歩いてわずか1分ほどの場所にある。
ところで、こちらの建物、カフェというには少しお固い感じがしませんか。
守さん:
「これ、受付カウンターです。窓口カウンター。低いテーブルが融資相談窓口」
守さん:
「今のところ(空の)金庫室が…あるだけです。金庫室には空調がないですし、壁…15センチのコンクリートを抜くのはなかなか。ここ借り家、賃貸って形なんで、(変えるのも)大家さんとのご相談って形なんでアイデア募集中です」
大きな金庫室を前に、この日もお昼時の店内はあっという間に席が埋まった。

カフェのメニューにお客さんは料理に舌鼓を打つ
レモンクリームパスタを頬張る若いお客さん:
「これめちゃくちゃおいしいです」
お客さん3人組:
「ミートソースがおいしいですね。肉のジューシーさと…俺に食レポ求めたらいかん」
地元女性4人組:
「松山行っている感じでリラックスできます」
「こういう所ができてすごくうれしいです」
愛子さん:
「いやもううれしいです。もうお友達。(2年前のオープン)初日からね。何か頑張ってる人をすごく応援してくれる人が多くて。移住って…田舎に移住するのってすごく難しいとかよくあると思うんですけど、あったかい気持ちで接するとあったかいものが返ってくる…何かそれがすごい分かりやすいなあって。私たちのこと、すごい応援してくれる人が意外といっぱいいてっていうのが、すごい嬉しかったところですね」
おいしさとゆったりとした島時間が楽しめるオシャレな空間。店には笑顔があふれていた。

久々に演奏しませんか?
Q.久々に演奏しませんか?
ピアノは、「みかんの花かおる音楽祭」の実行委員長、柴田さんが駆けつけてくれた。
古宅守さんと仲間たち:
「久しぶりにやるのっていいですね。心がウキウキするっていうか」
「たまにはこうしてお店で演奏するのもいいかも」
「出来るもんだね~」「バンド組む」
音楽、そして料理で結ぶ笑顔…ここセブンスヘブンにはそれがあった。
守さん:
「今後どうしようかなって思うのは、もう1店舗ぐらい誰か中島に店出してくれないかなっていう誘致をしたいです。だから〝成功例〟になりたいです」
移住者と島民…島ではぐくまれるあたたかい時間は、まだまだこれからも広がりそうだ。

