8日午前3時過ぎ、栃木・宇都宮市中心部に設置された防犯カメラが捉えた映像には、傘をさした2人組が通り過ぎた直後に、後を追うように歩道を小走りで駆け抜けていくクマの様子が映っていました。
その直後、別の防犯カメラには、川沿いの駐車場を悠然と横切るクマの姿がありました。
クマは川をのぞき込んだあと、再び小走りで橋を渡っていきました。
先週末からクマの目撃情報が相次いでいる宇都宮市。
防犯カメラがクマの姿を捉えていた卵焼きの直売店「玉一商店」では8日、店の自動扉に「本日は手動にさせていただきます。クマの出没情報により、安全のため、ご理解のほどお願いします」と書いた貼り紙をするなど、急きょクマ対策を行いました。
市の中心部にあるこの辺りで、クマの目撃は初めてだといいます。
玉一商店の店員:
正直ずっと何十年もここに住んでいるが初めて、驚いた。やっぱり怖い。ここ結構交通量もあるし、子どもたちも歩くので、やっぱり心配。
宇都宮市では6日からこれまでに、クマの目撃情報が少なくとも13件寄せられています。
7日午前2時20分ごろ、クマが現れたのはJR宇都宮駅から約1.3kmの距離にある繁華街にある商店街。
深夜にもかかわらず多くの人や自転車が行き交う中、突然、目の前を駆け抜けたクマに驚き2人の歩行者が慌てて逃げ出す様子がありました。
クマは商店街を横切り、その先に流れている川の横にある通路を進んでいったとみられます。
商店街にクマが出没するというまさかの事態。
商店街の洋服店からは「(Q.日中クマが出たら営業は)できない。困る。本当に早く見つけてほしい」といった声が聞かれ、商店街のケバブ店では「肉食だと思うので、(においで)寄ってくるのがもしかしたらあるかも。戸締まりとかは念入りにしようかなと思う」と心配する様子もみられました。
北から南へと市の中心部を移動し続けるクマ。
7日の早朝、犬の散歩に行く途中にクマと遭遇したという女性は、「犬がほえたんですよ。(クマを)ぱっと見たらほんとに大きかった。びっくりした。あと1秒2秒でも早く行ってたらきっと私死んでましたよね」と振り返ります。
中学校の校庭に、クマが出没したという情報も入り、住宅街は警察官や猟友会などが捜索に当たるなど緊張状態になりました。
宇都宮市教育委員会は8日、市内の全ての公立小中学校の休校を決定。
市民生活に影響を及ぼす事態となっている宇都宮のクマ。
岩手大学 農学部の山内貴義准教授は「出没してきたルートとしては川が一つポイントとなる。樹木があったり身を隠す場所がある。川と平行するような形で河畔とか、そういう茂みを使って街中まで降りてきてる」といい、今後、近隣の川沿いの地域は特に警戒が必要だと指摘します。
クマの出没を巡っては、宇都宮だけでなく先週末から8日にかけて、神奈川・厚木市や湯河原町、東京・八王子市など首都圏各地で情報提供が寄せられ、周辺の自治体などが注意喚起を行いました。
また、川沿いに加え公園や建物の隙間など、クマが身を隠せる死角には注意が必要です。
岩手大学 農学部・山内貴義准教授:
(クマは)昼間は身を隠して、夜な夜な人間が少なくなって薄暗い時間帯に動き出すことが分かっている。“死角”になっているところは気をつけた方がいい。