「できないことから、できる自分になりたいと思った」——子どもたちのそんな言葉が、春山小学校の体育館に響いた。

6月5日、鹿児島市立春山小学校で、絵本作家のサトシンさんによる読み聞かせ会が開催された。全校児童を2つのグループに分けて実施され、この時間には1年生から3年生の262人が参加。体育館いっぱいに広がる子どもたちの元気な声と手拍子が、会場を温かい雰囲気で包んだ。

約70冊を手がけてきた絵本作家が全国で伝えること

サトシンさんはこれまでに約70冊の絵本を手がけてきた絵本作家だ。現在は全国の小学校などを訪れ、絵本を通じて自己肯定感を持つことや、多様性を認め合う大切さを伝える活動を続けている。

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この日もサトシンさんは子どもたちに向けて力強いメッセージを贈った。

「みんなは越えられない壁は無いくらいに思っていた方がいいよ。そうやって自分で頑張りながら越えていくことで人生は楽しくなってくる」

先生も読み聞かせに参加、「わたしはあかねこ」で多様性を体感

会では、サトシンさんに指名された先生が読み聞かせに参加する場面も設けられた。取り上げられたのは、親と違う色に生まれた赤猫が主人公の物語『わたしはあかねこ』だ。

先生が「白いミルクをいっぱい飲めば、白くなれるかもしれないわ」と読み上げると、子どもたちは真剣な表情で絵本の世界に引き込まれていった。

サトシンさんはこの絵本に込めた思いをこう語る。

「それぞれみんな自分のカラーや自分の良さを持っている。それを大事にするのが、生きていく中で大事なことかなと思っていたら、こんな本になりました」

会場はひときわ大きな盛り上がりに

サトシンさんが歌い始めると、子どもたちは大きな手拍子で応える。会の終盤には児童たちも立ち上がり、会場はひときわ大きな盛り上がりを見せた。

参加した児童からは「すごく面白くて、何より笑えました」「すごく楽しかったです」といった声が上がった。なかには「できないことから、できる自分になりたいと思った」と話す子どもも。サトシンさんのメッセージは、しっかりと子どもたちの心に届いたようだ。

鹿児島市立春山小学校の猿渡功校長は、今回の会をこう振り返った。

「自分は無理だと諦めるのではなく、挑戦してみよう、チャンスだと思って、素敵な大人になってほしいというメッセージを(児童は)受け取ったと思う」

自分らしさを大切にすること、そして壁に立ち向かう勇気——絵本という身近なツールを通じて、子どもたちはその両方を体いっぱいに受け取った一日となった。

【動画で見る▶絵本作家サトシンさんの読み聞かせ会 全校児童が夢中に 自己肯定感や多様性を認め合う大切さ伝える【鹿児島】 】

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