酒田市を代表する伝統工芸品「酒田船箪笥」が、イタリア・ミラノで開催された世界最大級のデザインの祭典に展示された。酒田が誇る職人技に、海外でも大きな関心が寄せられたという。
2026年4月、世界最大級のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」でにぎわうイタリア・ミラノの様子。
船箪笥が展示された会場には、海外のバイヤーや工芸品の愛好家などが訪れた。
「酒田船箪笥」は北前船の文化の1つとして紹介され、作品を手掛けた加藤木工の加藤渉さんは今回、説明員として現地を訪れ魅力を発信した。
(加藤木工・加藤渉さん)
「日本の文化に対して興味を持ってくれる人がミラノの市内の中でも多かった。典型的な文様やけやき(木目)の美しさ、漆のつややかさを評価された」
イタリア・ミラノで展示された酒田船箪笥。
隙間なく精巧に組みあげる「指物」から「漆塗り」「装飾金具」まで、全て酒田の職人や企業が手掛けた“オール酒田”の作品。
会場を訪れた海外のバイヤーたちは実際に船箪笥に触れ、漆や装飾の美しさに加えその構造にも興味を持ったという。
(加藤木工・加藤渉さん)
「特に興味を持ってもらえたのは、この中に引き出しが5つあるということ。表側から見たら4つしか引き出しがないが、奥に“隠しの引き出し”があるので、それを見つけることに特に興味を持ってもらえた」
さらに、訪れた人の多くは、北前船の船乗りたちが貴重品を保管していたという歴史的背景やストーリーにも高い関心を示したという。
(加藤木工・加藤渉さん)
「北前船が就航した酒田の文化・伝統といったことを、現代のスタイルにあう形にしていけばヨーロッパでも販売できると確信できた。船箪笥を介して酒田・庄内・山形・日本を世界に紹介していきたい」
加藤さんは今回のイタリア出展を通じて、世界に通用する酒田船箪笥の価値を改めて実感できたと話していた。