北海道旭川市で2023年、全裸の女子高校生が橋から転落し死亡した事件の裁判員裁判で、殺人などの罪に問われた内田梨瑚被告が6月3日、被告人質問に対し「見ていないので分からない」と述べ、改めて殺人罪を否認しました。
この事件では、懲役23年の有罪判決を受け刑が確定した当時19歳の”舎弟”と呼ばれた共犯の女が「内田被告が転落させた」と証言したのに対し、内田被告は「殺意はなかった。橋から落下させていない」と主張していました。
検察側は、内田被告が被害者を橋の欄干に座らせた行為について「人が死ぬ可能性があると分かっていたのでは」と追及。
内田被告は「はい」と認めた上で、「当時は殺意があって座らせたわけではなかったが、今はそんなに危険なことをしていたので、殺意があったと言われるのは当然だと思います」と供述しました。
また女子高校生がコンビニで助けを求めたあと神居大橋に向かう途中、「ナイフがあれば刺したいと思うほど腹が立っていた。人に迷惑かけていることがわからないのか」と述べました。
誰に迷惑をかけると思ったのかと問われると「共犯者やコンビニの人に迷惑かけると思った」などと答えました。
また「女子高校生が橋から落ちたら、あなたが人殺しになると思いませんか」と問われると、「分からないです」と答えました。
さらに「あなたが『死んでみろ』と言ったら落ちてしまうぐらい、追い詰められていたと思いませんか」と問われると、「追い詰められていたと思います」と答えました。
午後からは内田被告の母親が出廷しました。
母親は「内田被告は中学時代は明るくて活発でバスケ部のキャプテンをしていた。良くも悪くも目立つ子でした。いつもニコニコしていてまわりから楽しそうに見られたり、悪い面で言うと声が大きかったのでうるさかった」と証言しました。
また卒業後は飲食店でアルバイトをしたのち、化粧品会社の美容部員として働いていましたが、何度か欠勤していたことを明かしました。
さらに暴力団関係者との付き合いを知っていたか問われると、母親は「はい」と答え、梨瑚被告が20歳くらいのときに暴力団関係者から電話で「金を貸しているので返してほしい」と言われ、夫婦立ち合いのもと金を返したことを明かしました。そのうえで内田被告に2度と暴力団関係者と関わらないよう約束させたと証言しました。