政府は、防災分野における最先端技術の研究開発を加速するため、新たな有識者会議「総合防災技術推進会議」を内閣府に設置し、6月3日に初会合を開く。
2日の閣議後会見で赤間防災担当大臣が表明した。
"司令塔"不在だった防災技術開発
これまで防災技術の開発は、各省庁や研究機関が個別に進めてきたが、全体を束ねる仕組みがなかった。
「災害現場で本当に不足している技術(ニーズ)」と「民間企業や大学が持つ最新技術(シーズ)」の全体像を俯瞰し、マッチングさせる専門の会議体は存在していなかった。
今回の会議は、こうした課題への反省を踏まえて位置づけられたものだ。
何を議論するのか
「総合防災技術推進会議」は、「現場で何が不足しているか」と「民間や大学が持つ最新技術」を照らし合わせ、研究開発の方向性を示す役割を担う。
会議では、AIを使った被災者への情報発信、救助ロボット、ドローン、衛星による被災状況の把握などといった先端技術の活用策を中心に議論が行われる予定だ。
東京大学や京都大学、女性や障害者団体など各分野の専門家15人が委員に就任しており、現場のニーズに即した技術開発の重要テーマを絞り込んでいく。
今年度5回、海外展開も視野に
会議は2026年度中に計5回開催される予定で、最終回は2027年3月10日を予定している。11月末の第4回では、研究開発・社会実装を推進すべき研究テーマを公表する方針だ。
将来的には、災害と向き合い続けてきた日本の知見を世界に役立てる海外展開も目指す方針だ。
世界的に災害が頻発化・激化する中、防災産業を新たな成長分野として育て、官民一体で国際展開を図る考えだ。